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英G1グッドウッドCは新星スカンジナビアが快勝も、古豪トゥルーシャンに悲劇

2025年07月30日 13:25

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 英G1グッドウッドカップ(3歳以上、芝16ハロン)が現地29日にグッドウッド競馬場で行われ、W.ローダン騎乗のスカンジナビア(2番人気タイ)が好発から4番手に控えると、2番手に上がって迎えた直線では僚馬で1番人気のイリノイを叩き合いからねじ伏せるように差し切った(3/4馬身差)。

 レースはイリノイが発馬良くハナを切ってスカンジナビアも続いたが、4年前の覇者トゥルーシャン(7番人気)らが来ると4番手に控えて中間点を通過。最終コーナーに向かう上り坂では直前のトゥルーシャンが競走を中止する事態となるも、これをかわして2番手に上がった。

 スカンジナビアはイリノイに1馬身と離れず直線に入ると、残り2ハロン半からローダン騎手に促されてピッチを上げる。これにイリノイが応じて突き放しにかかるも、併せ馬の体勢に持ち込んだスカンジナビアが最後の100ヤードで伸び勝った。さらに2馬身1/2差の3着には勝ち馬の直後を追走した昨年の2着馬スウィートウィリアム(2番人気タイ)が続いている。

 スカンジナビアはジャスティファイ産駒の3歳牡馬で、2着のイリノイともどもA.オブライエン調教師が管理。2歳時は7月にデビューするも3戦未勝利に終わり、3歳初戦の5月に初勝利を挙げると、その2戦後の前走はG3バーレーントロフィーで重賞初制覇を飾っていた。

 オブライエン師は英競馬メディア『attheraces.com』などに対し、スカンジナビアの目標を英セントレジャーと明言。また、同期の英・愛ダービー馬ランボーンはグレートヴォルティジュールステークスから凱旋門賞へ向かわせると示唆した。

 なお、競走中止のトゥルーシャンは馬体の故障により予後不良で死亡という結果となった。2020年のグッドウッドCを制すなどトゥルーシャンの主戦として歩んできたH.ドイル騎手は「ただただ打ちのめされている。これより悪いことはないかもしれない。彼は特別な、特別な馬だった。他に言いようがない」「気が沈む。彼は私にとってずっとアメージングでスターだった。私たちがともに過ごした思い出は、私にとって最高の一部になっている」と別れを惜しんだ。