エルコルドベスが重賞連勝でG1初制覇、ソードダンサーSは来年に改称
2025年08月10日 15:31

米サラトガ競馬場で現地9日に行われたG1ソードダンサーステークス(4歳以上、芝12ハロン)は、3番人気のエルコルドベスが内ラチ沿いで我慢の競馬を強いられるも、直線で開いたスペースから鋭く伸びて6番人気レベルレッドとの接戦を制した(1/2馬身差)。
エルコルドベスは2番人気の僚馬ネーションズプライドの内で逃げ馬の直後に収まり1周目のスタンド前に現れたが、1列後ろの1番人気ファーブリッジが進出して2周目の向正面ではエルコルドベスの前に割って入る。この動きに後続も追随し、ラチ沿いで包まれる格好になったエルコルドベスは身動きが取れないまま後方2番手まで下げられてしまう。
前方では好位の外をキープするネーションズプライドが第3コーナーで先頭を奪い、直線入口では2馬身抜け出して押し切る構えに入ったが、エルコルドベスはラチ沿いでロスを最小限に防ぎ、外2頭分の位置にスペースを見つけてスパート。さらに外のレベルレッドと馬体を併せるように伸びるとゴール前で抜け出した。
ネーションズプライドはレベルレッドから3/4馬身差の3着に終わり、連覇を狙ったファーブリッジは直線で伸びを欠き6着に敗れた。
エルコルドベスはフランケル産駒の4歳セン馬で、ネーションズプライドともどもC.アップルビー調教師が管理するゴドルフィンの所有馬。昨年1月のデビュー2戦目で初勝利を挙げるも4月以降は出走がなく、今年1月に復帰すると前走のG2プリンセスオブウェールズステークスで重賞初制覇を飾ったばかりだった。
なお、ニューヨーク競馬協会(NYRA)はこの日、5月に59歳で亡くなったC.クレメント調教師の功績を称え、ソードダンサーSを2026年から「クリストフクレメントターフ」に改称することを発表した。クレメント師は昨年のファーブリッジなどソードダンサーSを通算5勝。現在のファーブリッジは息子のM.クレメント調教師に管理が移っている。