ロックドが3頭立ての米G2ウッドワードS制す、BCレースの選択に注目集まる
2025年09月30日 11:40

現地27日、米アケダクト競馬場でG2ウッドワードステークス(ダート9ハロン)がわずか3頭立てで行われ、J.ヴェラスケス騎乗のロックドが息の長い末脚から最後に爆発力を発揮し、逃げ粘るフィリアスフォッグを差し切った。
4頭が取り消したことで3頭立てとなったレースは、フィリアスフォッグが2番手のロックドを3馬身ほど離して逃げる展開に。中盤からロックドもロングスパートで差を詰め始めるが最後の直線に入っても先頭のフィリアスフォッグの脚色は鈍らず、残り1ハロンで2馬身ほどのリードを確保。このまま逃げ切り濃厚かと思われたが、ロックドがラチ沿いからフィリアスフォッグの外に進路を切り替えると一気に伸びて並ぶ間もなく差し切った(3/4馬身差)。
T.プレッチャー厩舎のロックドはガンランナー産駒の4歳馬。1月に9ハロンのG1ペガサスワールドカップで2着に入ると、3月に10ハロンのサンタアニタハンデキャップでG1初制覇。その後はG2で2連敗を喫したが、今回はプレッチャー調教師が「今年最高のパフォーマンス」と称した見事な走りで勝利を手にした。
この勝利で複雑になったのは次走の選択。プレッチャー厩舎にはマインドフレーム、フィアースネス、アンティクアリアンと今年にG1を勝った3頭がすでに11月のG1ブリーダーズカップクラシックの有力候補として控えている。そしてロックドは3歳の強豪ジャーナリズム同様にエクリプスサラブレッドパートナーズが一部所有しているが、この2頭は共同所有のバートナーが異なっている。
エクリプス社のA.ウェルマン社長は「私たちは全ての馬を個別に扱う必要がある」「2頭はパートナーが異なっており、それぞれにとっての最善を尽くす」とコメント。プレッチャー調教師はBCダートマイルに向かう可能性も示唆しており、「レース展開やペースが大きな要因となる。ロックドは間違いなく万能タイプなので、(クラシックとダートマイルの)どちらの選択肢も考えられる」と話している。