【ジャパンC】「まるで死刑囚のような表情で…」レース直前まで重圧と戦った調教師を英紙が描写
2025年12月01日 17:15
<ジャパンC>◇11月30日=東京◇G1◇芝2400メートル◇3歳上◇出走17頭
英国の「レーシングポスト」電子版はジャパンCの結果を報じる記事の中で、カランダガン(セン4)を送り出したフランシス・グラファール調教師(48)がレース直前までものすごい重圧を受けていたことを伝えた。
スコット・バートン記者は記事の中で、「その日の午後、グラファール調教師は東京競馬場の検量室から装鞍所へと続くトンネルを、まるで死刑囚のような表情で歩いていた」と、重圧と戦い、苦悩するグラファール師の様子を描写した。続けて、グラファール師のコメントを紹介。グラファール師は「(ジャパンCへ)世界最高の馬(カランダガン)を連れてきたことはわかっていましたが、勝つことがほぼ不可能なレースで彼を試していたのです。馬にそんなことを求めるのはフェアじゃない、と自分にいい聞かせていました。そして、今日、そのプレッシャーを強く感じました。フランスの厩舎の自分の馬房へ彼が帰るのに、『世界最高の馬』という肩書があるのに、もし、残念な結果で今年を終わらせてしまうことになったらどうしよう、と。(キングジョージや英チャンピオンSを勝って)彼がすでに最強であることを証明した後で、大変なことを彼に要求していたので、両肩にものすごい重圧を感じました。こういう大きな挑戦は大好きですが、今朝はなぜ私たちはこんなことをしているのか、本当に不思議に思いました」と、当時の心境を明かしている。
欧州年度代表馬、レーティング世界ランク1位の肩書を持って、来日したカランダガン。その能力を信じ抜いたグラファール調教師の期待に応える最強馬の走りだった。
