【香港ヴァーズ】メジロの血再び!グローリーヴェイズ2年ぶり制覇を狙う

2021年12月08日 16:50

<香港eye2021>

「MADE IN MEJIRO」が香港での強さを裏付ける。同地G1・2戦1勝2着1回のグローリーヴェイズは母メジロツボネをはじめ母系に「メジロ」の名が並ぶ。母母メジロルバートに至っては、宝塚記念優勝のメジロライアンを父、牝馬3冠馬のメジロラモーヌを母に持つ生粋の血筋だ。香港G1・3戦3勝のモーリスの母もメジロフランシス。実績も十分にある。

 尾関師は、伝統血統と香港へのつながりに私見を示した。

「メジロの血は天皇賞を目指して作られた歴史があるので、スタミナや底力を秘めていると思う。香港の芝は比較的時計がかかるので、そういった力が試される分、適性があるのかもしれない」。

 メジロ牧場は創始者、北野豊吉がこだわる天皇賞制覇を念頭に血をつないだ。メジロアサマ、メジロティターン、メジロマックイーンで父子3代天皇賞制覇。3200メートルの長丁場を戦い抜く力が時を経て、世界を勝ち抜く力へ変貌した。香港ヴァーズの2年ぶり制覇を狙う師は「2年前が完成形なら、今も高い位置で維持できている」と自信を持つ。大事に使われ次走が17戦目。脈々と継がれたメジロの血が、再び香港で奮い立つ。【桑原幹久】

▼ヴァーズ展望 日本馬グローリーヴェイズ(牡6、尾関)が主役だ。一昨年は3馬身半差の圧勝でG1初制覇。昨秋は香港遠征を見送ったが、春のクイーンエリザベス2世C2着であらためて当地適性を示した。2年ぶりにコンビを組むモレイラの存在も心強い。強敵は英国のパイルドライヴァー。昨年の英セントレジャー3着で今年はコロネーションC制覇と充実している。昨年覇者モーグルは精彩を欠いており、地元勢も低調。フランスの牝馬エベイラ、01年ステイゴールドとの父子制覇がかかるステイフーリッシュもチャンスはある。

出典:日刊スポーツ