クラウンプライドは米競馬メディアのKYダービー企画で11位、懐疑と脅威が交錯

2022年05月04日 11:08

 米競馬メディア『bloodhorse.com』のB.キング記者がケンタッキーダービーの注目馬12頭を取り上げ、寸評を加える週間ランキング「Derby Dozen」の最新号が現地3日に更新。エピセンターが1位、日本のクラウンプライドは11位に評価されている。

・順位と寸評

7位 スマイルハッピー

 彼の最終追い切りは半マイルで48秒をマークしたものの、ティズザボムの数馬身後ろのままで筋書き通りには行かなかった。K.マクピーク調教師は両雄を併せる形にしたかった。他の出走馬たちが弾けるような稽古を消化したのにくらべて、この調教はいささか物足りなかった。2勝の他にエピセンターとゼンダンの2着がある彼の戦績は文句なしだが。

8位 チャージイット

 殿堂入り調教師のT.プレッチャーは今週初め、2018年のKYダービーを逃げ切った三冠馬のジャスティファイを例に、キャリアの浅い馬がダービーで成功するには「距離をこなせるかによる」と言った。ジャスティファイのようにチャージイットはキャリア3戦、似たようなスピードを持っている。フロリダダービーでは残念な発馬で2着だった。ケンタッキーでもフロリダで披露したはつらつとした調教を続けている。

9位 テイバ

 デビュー勝ち直後に僚馬メッシエーを下したサンタアニタダービーは圧巻だったものの、ダービーを前にしてよりバズっているのは厩舎仲間の方だ。テイバは状態を落としている可能性がある。サンタアニタダービー後にメッシエーは2回追い切ったのに対し、より消耗したためテイバは1回しか追い切っていない。それに加え、テイバの2戦は7頭立てと6頭立て。20頭立てのKYダービーで道中がスムーズでなければ、ネガティブな反応をしてしまうかもしれない。

10位 モードニゴール

 上がりタイム理論(Final Fractions Theory)支持者はこの馬が好きだろう。ウッドメモリアルステークスでアーリーヴォーティングから大きく離れて追走し、最後の3/8マイル(3ハロン)で35秒61を記録した。気乗りしないことがあるならば、彼はダービーでラチ際(1番枠)を引いた。2020年に20頭立て用のゲートが導入され、内枠の馬たちにより広いスペースができたにもかかわらず、その枠からは1986年のファーディナンドを最後に勝ち馬が出ていない。

11位 クラウンプライド

 UAEダービーなど、彼がKYダービーの出走権を得るために戦ってきた相手関係には多くの疑問があるものの、問うべきは近年、日本のホースマンたちが世界でどれほど活躍してきたかということだ。それらの功績の中にはデルマー開催におけるブリーダーズカップでの2勝やドバイワールドカップナイトでの5勝がある。そのリストに今年のダービーが加えられることを疑っても、この牡馬が相当がんばればあり得るかもしれない。ゼンダンのように、彼はゲートの出がぎこちない時もある。

12位 ゾゾス

 4月30日にサイバーナイフと調教し、6ハロンから2番時計の1分11秒4を記録した。ルイジアナダービーでの2着はパイオニアオブメディーナから受けたプレッシャーに耐え、直線早々にエピセンターに抜かされてもへこたれなかった。19番枠を引き、彼の内にいるスピードのある馬を追い掛ける役回りになりそう。そのような道中で自在性のある馬が居心地の良いゾーンを空けることもないだろう。