ヴァデニは凱旋門賞回避で英チャンピオンSへ、ミシュリフの次走はBCターフを視野

2022年09月11日 13:18

 アイリッシュチャンピオンステークスで1番人気ながら3着に敗れたヴァデニが、視野に入れていた凱旋門賞を回避し、当初の予定通り次戦で英チャンピオンステークスに臨むことになった。

 JC.ルジェ調教師は「彼は外に出て来てから内へ行かなければならなくなり、スキーのようにスラロームし続ける必要があった」と最終コーナーからの捌きを振り返りつつ「だから十分な走りだったよ。前回と同様にミシュリフの前でゴールしたし、毎回勝てる訳でもない」「彼には少し運がなかったが、ペースは強く流れていたし結果は正当さ」と潔く敗戦を受け入れた。

 その上で次戦について「プランをどうするか分らないが、今のところ凱旋門賞ではない。馬場が良ければ恐らくアスコット(英チャンピオンS)へ行く。恐らくね」とコメントしている。

 また、4着に終わったミシュリフについてはJ.ドイル騎手(負傷中)の代役を務めたC.キーン騎手が緩い馬場状態を敗因に挙げ、父のジョン師と共同管理するT.ゴスデン調教師も「週中に大雨が降ったが、(その後の)乾いた空気によって馬場に少し粘り気が出て走りづらくなった」「彼は一度は反応したが次は全くできず、上位3頭もトップクラスだから」「たぶん馬場が彼の好みではなかったし、勝ち馬が強かったのさ」と勝者に敬意を表しつつ馬場状態に敗因を求めた。

 なお、ミシュリフを所有するファイサル殿下のレーシングマネージャーは「レース後、ジョン・ゴスデン(調教師)はブリーダーズカップターフを検討したいと言っていた」「ファイサル殿下はBCという問いを除外しないと言っていたし、彼(ミシュリフ)がレースから回復してからだね」と含みを持たせている。