【凱旋門賞】名牝アーバンシーの調教師語る「繁殖にルールはない」今年の出走馬のお気に入りは?
2025年10月05日 12:35
93年の凱旋門賞を勝利し、名馬ガリレオとシーザスターズの兄弟を生んだ名牝アーバンシーを管理したジャン・レボルド元調教師(79)が同馬の思い出、今年の凱旋門賞を語っている。「パリチュルフ」電子版が4日、インタビュー記事を掲載した。
レボルド氏は「凱旋門賞の勝利は人生を変えた」と語り、アーバンシーとシーザスターズ(同じツイ一族が所有。シーザスターズはジョン・オックス厩舎)の活躍によって、「特別な瞬間を経験できた」と振り返っている。
レボルド氏は25年の凱旋門賞出走馬の18頭中10頭にアーバンシーの血が流れていること、シーザスターズ産駒が3頭出走することを紹介。「アーバンシーは繁殖牝馬に関する先入観を覆しました。『繁殖牝馬になる前にレースに出過ぎた』『凱旋門賞優勝馬は何も生み出さない』と言われたものです。(アーバンシーが繁殖牝馬として成功し)繁殖にルールはない、と言わざるをえません。彼女はまさに特別な馬でした」と伝えている。
今年の凱旋門賞については、「最近はあまり競馬場に行かなくなりましたが、テレビで熱心に観戦しています。今年のレースはオープン(どの馬にもチャンスがある)と聞いています。来週80歳になる私はシーバードとシーザスターズを見ました。毎年特別な馬がいるわけではありません。アーバンシーのような古馬牝馬で、プレップレースを勝って、絶好のタイミングでレース本番を迎える、アヴァンチュールを気に入っています。凱旋門賞は最高に美しいレースです。日曜の競馬場で競馬をする、すべてのプロフェッショナルが『ミスはなかった』と言えることを願っています」と注目馬を明かし、好レースを願った。
アーバンシーは父ミスワキ、母アレグレッタという血統で、89年生まれの栗毛の牝馬。93年に人気薄で凱旋門賞を制し、同年のジャパンCではレガシーワールドの8着だった。繁殖牝馬となり、ガリレオ、シーザスターズという歴史的な名馬&大種牡馬を生んで、その血は世界中に広がっている。