今年の欧州3歳牝馬といえば、クイーンエリザベス2世Sで7度目のG1制覇を飾ったマインディングが筆頭になるが、セブンスヘブンも強すぎる僚友を持っただけで、例年ならトップランクの評価を受けられるだけの好素材。英オークスではマインディングの後塵を拝したものの、当時は不得手の道悪に始まり道中で不利を受けるなどツキにも見放された。次走の愛オークスを2馬身3/4差で快勝。馬場に恵まれたヨークシャーオークスでは、後の凱旋門賞馬にして厩舎の先輩ファウンドを2馬身3/4差で下しており、その実力はスターぞろいのエイダン・オブライエン厩舎にあって牝馬ビッグ3とも評価できる。

前走のブリティッシュチャンピオンズフィリーズ&メアズSでは5着と1番人気を裏切ってしまったが、出遅れた上に不利を受けて位置を悪くし、勝ち馬が2番手から瞬発力を発揮する流れに全く乗れなかった。愛オークスやヨークシャーオークスのように、ゲートはさほど速くなくても、良馬場でじっくり構えることができれば末脚の爆発力を期待できるタイプだけに、サンタアニタパークの高速ターフは最適な条件だろう。ただし、スタートから坂を下り、ダートもまたぐ特殊なコースで序盤に無理は禁物。脚質的に小回りコースへの対応が課題となる。