2002年のブロードアピールを先駆けとして、これまでドバイゴールデンシャヒーンには8頭の日本調教馬が挑戦している。ダートのスプリントG1が秋のJBCスプリントしかない日本において、なかなか印象に残りにくいレースではあるが、フェブラリーステークスと同距離のゴドルフィンマイル（6頭）より多く、しかも2頭の4着をはじめ半分の4頭が5着以上に健闘。ディオスコリダーにとっては心強いデータではないか。

とはいえ、ディオスコリダーはまだ3歳。キャリアが5戦しかなく、そもそも3歳馬が3月に古馬とG1を戦う機会も日本にない。斤量の恩恵こそ受けられるものの、それだけで対抗するには高い壁が存在するのも事実だ。すでに前走、G3マハブアルシマールで唯一の3歳馬として古馬に挑戦。序盤は先行争いに加わることができたが、中盤から遅れはじめて7着に沈んだ。初の海外遠征で未経験の馬場を経験し、今回は2戦目の上昇を期待できる。それでも、古馬は引き続き強そうだ。ここはひとまず勉強の場。来年以降の収穫につながるたくさんの種を、ドバイのダートに蒔いてきてほしい。