“最強の2勝馬”から脱却へ、そして悲願のG1制覇へ、サウンズオブアースの挑戦が海を越える。3歳時のはなみずき賞で500万下を勝ち上がり、2勝目を手にしてからは前走まで14連敗中。3年近く白星から遠ざかっているが、その間には2014年菊花賞、2015年有馬記念、そして2016年ジャパンカップ（JC）と、G1での2着を毎年記録してきた。しかも、はなみずき賞の次戦で京都新聞杯に臨んでからというもの、前走の有馬記念までG1とG2にしか出走していない。G2でも4回の2着があり、勝ち切れない面ばかりが注目を集めがちだが、前記のG1と合わせ重賞での2着率は5割あるのだから安定感抜群だ。

メイダンの2410mという舞台設定はサウンズオブアースに適している可能性が高い。左回りの2400mは東京競馬場のダービーとJCで計3戦し、初体験のダービーこそ11着と崩れたが、古馬となって迎えたJCでは昨年2着、一昨年5着。いずれも勝ち馬から2馬身半差以内の差のない結果を残せている。この馬の持ち味である一方、勝利に一歩及ばない要因となっている一瞬の決め手を生かすには、東京より直線が70m余り短くなるのも好材料で、あとは初コンビを組むC.ルメール騎手にハーツクライ（2006年）の再現を期待だ。