昨年のシーマクラシックでは下馬評通りか、あるいはそれ以上の強さを見せつけて快勝。ドゥラメンテをはじめ日本から参戦した精鋭3頭を寄せ付けず、競馬ファンに強烈な印象を植え付けた。英国に帰還後もコロネーションカップ、英インターナショナルステークスと連勝し、向かう所敵無しの快進撃を続けていたが、1番人気で迎えた凱旋門賞ではハイペースに巻き込まれて5着。道中は同じような位置につけていたハイランドリールにも5馬身近く遅れた。ただ、早めの対応を迫られて目標にされた分には酌量の余地もある。

その後は休養に入り、今季も前哨戦のドバイシティオブゴールドで戦列に復帰。1年前は余裕綽々の追走から他馬をなぎ倒すように突き放して圧勝したが、今回は外枠もあって発馬後しばらく遠回りを強いられた。向正面に入ってから馬群の中に潜り込めたものの、中間点付近まで力み通しの追走。直線も包まれて仕掛けが遅れ、スペースを見つけてからも前年のように反応できず、格下相手にまさかの取りこぼしをしてしまった。凱旋門賞では負けて強しの内容を残しており、能力減退はほとんど感じさせていないものの、このところリズムに乗り切れていないのは気になる材料だ。シーマクラシック連覇で健在をアピールしたい。