前哨戦のドバイシティオブゴールドでポストポンド撃破の金星をあげ、驚きを呼んだプライズマネーだが、その結果をフロック視するのは少々危険かもしれない。2歳10月にデビュー勝ちすると、3歳の昨年は5月に復帰して4戦連続の2着と勝ちあぐねた。ただ、3戦目はロイヤルアスコットのG3ターセンテナリーステークスで、同じゴドルフィンのホークビルに1馬身1/4差で惜敗したもの。ホークビルは次戦で仏2000ギニーの覇者ザグルカ、プリンスオブウェールズステークスでファウンドやエイシンヒカリを差し切ったマイドリームボートらを破り、G1エクリプスステークスも制したのだから、プライズマネーもG1級の素質を見せていたことになる。

その後は7月にG3で結果を出せず、ひと息入れて11月上旬にハンデ戦を快勝した。この時に初めて着用したメンコの効果が大きかったようで、約3か月後の1月末にメイダンで今季初戦を2着。2週後の次戦ではクビ差の勝利を飾り、メンコを着用した11月から4戦連続の連対と成績が安定しはじめた。いずれもハンデ戦で相手が軽めだった分はあるものの、そうして迎えた前走でポストポンドに土をつけ、重賞初制覇を果たしている。最近3戦はシーマクラシックと同じ舞台を踏んでいるうえ、今回は年明け初戦や2戦目の相手がほとんど。順調度では実績上位馬にも負けていない。