日本からサトノダイヤモンドとサトノノブレスが遠征した昨秋の凱旋門賞とフォワ賞で、先を譲ることがなかったクロスオブスターズ。凱旋門賞2着で得た2017年のレーティング125は、レイデオロ（121）、サトノクラウン（122）をしのいでシーマクラシック出走予定の競走馬のなかでトップ。JRA年度代表馬キタサンブラック（124）をも上回り、日本から3頭出走するG1ホースたちにとって最大のライバルとなるのは言うまでもない。ただ、レーティングは絶対的な指標にはなり得ず、過剰に意識する必要がないのも事実だ。

昨秋の好成績はクロスオブスターズが走り慣れたホームでの戦い。ここまで唯一国外に出た英ダービーでは、本格化前の結果とはいえ生涯最大の敗北（15馬身3/4差8着）を喫しており、今回は日本馬と「中立地」での戦いとなる。また、昨年のドバイターフでヴィブロスから2馬身3/4差の4着に敗れたザラックには、その約1か月後のガネー賞でわずか短クビ差先着したに過ぎない。こうした対戦比較や事実関係を踏まえると、地元の前哨戦を使い準備万端で臨む今回が、クロスオブスターズにとって真価を問われる一戦となるだろう。