ドバイシーマクラシック

Dubai Sheema Classic

2018/03/31(土)25時10分発走 ※発走日時は日本時間

メイダン競馬場

見どころ

海外初制覇を目指す昨年のダービー馬レイデオロ。
海外初制覇を目指す昨年のダービー馬レイデオロ。

豪華な布陣で臨む日本勢、G1ホース3頭で狙うは上位独占

2016年に続き日本から3頭が参戦する今年のドバイシーマクラシック。ドゥラメンテとワンアンドオンリーという2頭のダービー馬がいた当時も豪華だったが、今年の3頭は全てG1ホースと、それを上回る強力なメンバーで臨む。いずれも1年以内にG1を勝っており、ここは誇りに賭けてタイトルを持ち帰ってもらいたい。

最注目はダービー馬の金看板を持つレイデオロだ。ダービー制覇後は神戸新聞杯、ジャパンカップ、京都記念の3戦しかしていないが、順番に1、2、3着と大崩れすることなく戦い抜いた。ジャパンCでは前年の覇者にして2年連続JRA年度代表馬のキタサンブラックに先着。相手の実力はもちろん、今回と同じ左回りの2400mではダービーに続く連対であり、同じキングカメハメハ産駒のダービー馬ドゥラメンテが一昨年のドバイシーマクラシックで2着と結果を残したことからも、ここは勝ち負けを期待したい。

実績ではサトノクラウンが最上位というべき存在。ジャパンCではレイデオロに大きく後れを取ったが、ダービーでの走破時計(2分23秒5)を比較すると3秒以上速く、ジャパンCでのそれをも上回っている。敗因が能力以外にあったことは明らかで、参考外として構わないだろう。海外遠征は今回で3回目。香港ヴァーズ制覇で結果を出しているうえ、当時は世界屈指のハイランドリールを撃破しているように、経験値ではレイデオロの遥か前を行っている。ここで3度目のG1制覇を飾っても何ら不思議はない。

モズカッチャンは牡馬2頭に対してチャレンジャーの立場か。レイデオロとの比較ではオークスの走破時計が1週後のダービーより2秒余り速く、直接対決した前走の京都記念でもハナ差遅れの接戦で互角かそれ以上の評価も可能だ。しかし、ペースや斤量差、コース取りの妙など、モズカッチャンに有利な材料が多かった。オークスで完敗を喫したソウルスターリングが、ジャパンCでレイデオロに5馬身余り離された事実からも、まずはG1のガチンコ勝負で一線級の牡馬にどこまで通用するか腕試しの場となる。

日本勢にとって最も気になる相手はフランスのクロスオブスターズだろう。2017年の公式レーティングは日本の3頭を上回っており、数字通りなら勝利の最短距離にいることになる。ただし、その数字は重馬場の凱旋門賞で得たものであり、良馬場のスピード勝負なら鵜呑みにはできない。前哨戦のドバイシティオブゴールドは良馬場ということもあってレコードで決着しており、相当な雨でも降らない限り、日本勢が過剰に意識する必要もないのではないか。

その前哨戦を制したのがクロスオブスターズと同じゴドルフィン所有のホークビルだが、もともとは道悪が得意な馬。力をつけている面はあるにせよ、2着に退けた相手は同じゴドルフィン所有の露払い的存在で、しかも、ホークビルが前回に白星を挙げた際も同じ馬が2着だった。結果にあまり大きな意味は感じられない。

ポエッツワードは昨秋の英愛チャンピオンステークスで連続2着と格式高いレースで善戦。G1未勝利ではあるものの、準ずる実力を秘めていることはうかがえる。ただ、どちらも2000mのレースであり、2400mの経験は1戦しかない。その1戦はG3勝ちだが格下には違いなく、現状は名前が先行している感は否めない。今回はあくまで試金石だろう。