デビュー当初は芝で3連敗を喫したタイキフェルヴール。しかし、ダートに矛先を向けた4戦目で圧巻の変身を遂げる。スタートを決めると好位で流れに乗り、直線入口ではどこから抜け出そうかという抜群の手応え。残り200mまで前が壁になるピンチを迎えるも、一瞬開いたスペースからあっという間に9馬身突き抜けた。次戦では中団から捲り気味に押し上げ、長く脚を使って押し切る勝負強さを披露。2戦とも距離こそ1800mだったが、4戦目はラスト3ハロンが13秒0－12秒8－12秒1の上がり勝負で突き抜けたのに対し、5戦目は12秒8－13秒0－13秒4と失速した消耗戦を制している。

芝に戻った京成杯は結果を出せなかったが、再びダートに転じたヒヤシンスステークスでは、序盤に芝とダートの境目に驚いて後方に下がりつつも、馬群を捌きながら猛然と追い上げて2着を確保した。この時、3着のルッジェーロには0秒2差の先着を果たしている。

タイキフェルヴールは1800mで2勝と距離に目途を立てていることからも、UAEダービーにおけるルッジェーロとの関係性では優位に立っていそうだ。父フリオーソはダーレージャパンファームが所有し、南関東を中心に一時代を築いたモハメド殿下ゆかりの名馬でもあり、息子として大いにアピールしていきたい。

タイキフェルヴールの競馬データ