日本馬挑戦の歴史
初期はダート直線競馬への挑戦、ここまで未勝利も健闘続けている日本馬
現在はメイダン競馬場の「左回りダート1200m」で行われているドバイゴールデンシャヒーンだが、ブロードアピールが日本調教馬として初参戦した2002年は、ナドアルシバ競馬場の「直線ダート1200m」という、日本では経験できない特殊な条件下で施行されていた。
また、中央競馬においてはダートの短距離重賞も少ないことから遠征する馬が限られ、昨年までに10頭が参加したに過ぎない。それ故に、ここまでは優勝はおろか3着以内もない状態だ。しかし一方で半数の5頭が5着以内の結果を残している。G1クラスのスピードをはじめ、経験値が不足気味の現状としては健闘しているとも言えるだろう。
そうした日本調教馬の歴史にあって、いきなり5着に食い込んだブロードアピールの走りは価値あるものだった。遠征した時点で8歳。それも牝馬と引退していても不思議のないベテランだったが、懸命の追走で世界のスピードに食らいつくと後半から持ち味の末脚を伸ばし、前方の半分以上を追い抜いてみせた。2頭目のマイネルセレクト(2004年)は、序盤に他の11頭を率いるスピードで5着。着順はブロードアピールと変わらないが勝ち馬との4馬身3/4差は世界との距離を縮めるものだった。
ナドアルシバ競馬場で最後の開催となった2009年には、バンブーエールが直線ダートで意地を見せ、日本馬最高の4着でゴール。2010年にメイダン競馬場がオープンし、左回りのオールウェザー1200mに条件が変わると、芝のスプリント王ローレルゲレイロも4着で続く。勝ち馬との着差は日本調教馬として最小の4馬身差だった。
2015年に左回りダート1200mに再変更されてから挑戦したのは2頭だが、2018年のマテラスカイは本場アメリカの超一流馬たちと互角のスピードで渡り合い、直線半ばまで首位をうかがう大きな見せ場を作って5着に善戦している。
年 | 馬名 | 性齢 | 着順 | 騎手 | 調教師 |
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2018 | マテラスカイ | 牡4 | 5 | 武豊 | 森秀行 |
2017 | ディオスコリダー | 牡3 | 11 | S.フォーリー | 高橋義忠 |
2013 | タイセイレジェンド | 牡6 | 12 | R.ムーア | 矢作芳人 |
2010 | ローレルゲレイロ | 牡6 | 4 | 藤田伸二 | 昆貢 |
2009 | バンブーエール | 牡6 | 4 | 武豊 | 安達昭夫 |
2007 | アグネスジェダイ | 牡5 | 10 | 武豊 | 森秀行 |
シーキングザベスト | 牡6 | 11 | 福永祐一 | 森秀行 | |
2006 | アグネスジェダイ | 牡4 | 6 | 吉原寛人 | 森秀行 |
2004 | マイネルセレクト | 牡6 | 5 | 武豊 | 中村均 |
2002 | ブロードアピール | 牝8 | 5 | O.ペリエ | 松田国英 |