ドバイワールドカップ 2025/4/6(日) 02:30発走 メイダン競馬場

見どころPREVIEW

サウジCからの連勝が期待されるフォーエバーヤング。(Photo by Shuhei Okada)

史上初のサウジCから連勝へ、フォーエバーヤングが断然の主役

今年のドバイWCは登録11頭のうち、日本の4頭を含む6頭がサウジCからの転戦。その一戦を制したフォーエバーヤングは残りの5頭に10馬身余りの大差をつけて圧勝したうえ、別路線の馬たちもフォーエバーヤングを脅かすほどのインパクトに欠ける。もはや敵はアクシデントだけという状態で、焦点は勝ち方と見ていいだろう。

サウジCのフォーエバーヤングはクビ差2着のロマンチックウォリアーにこそ苦しめられたが、その相手はドバイターフに回り不在。ウシュバテソーロら3着以下の馬たちに対しては、大外枠から4頭並走で逃げるように先行し、一方的に差を広げる横綱相撲の形だった。10馬身余りの大差をもってウシュバテソーロと6着のラムジェットには3連勝、4着のウィルソンテソーロにも2連勝なら勝負づけを済ませたといえ、5着のラトルンロールを含めてサウジC組は2着争いまでというのが現実的なところだ。

前哨戦のアルマクトゥームクラシックを約8馬身半差で圧勝したインペリアルエンペラー。(Photo by Dubai Racing Club)

別路線の5頭はアメリカのヒットショーとミクスト、イルミラコロ、カトナ、そして地元UAEのインペリアルエンペラー。このうちミクストには昨年のG1パシフィッククラシック勝ちがあるものの、次戦のBCクラシックではフォーエバーヤング(3着)とともに先行して11着に大敗。カトナとイルミラコロはパシフィッククラシックで下位に沈み、G1連対の実績もない。

ヒットショーにもG1連対の実績がないが、ラトルンロールとは昨年9月のルーカスクラシックと11月のクラークSで1勝1敗の関係。前走のサンタアニタハンデキャップは3着ながら、同ハンデの勝ち馬には12馬身近く離されており、ラトルンロールとともに2番手争いの候補までか。

唯一、フォーエバーヤングを脅かすとすれば、地元前哨戦のアルマクトゥームクラシックを約8馬身半差で圧勝したインペリアルエンペラーかもしれない。前々走のアルマクトゥームチャレンジではサウジCで大敗したウォークオブスターズの2着だが、当時は芝からダートに転向して3戦目の重賞初挑戦。ウォークオブスターズに騎乗していたT.オシェア騎手も、今回はインペリアルエンペラーを選んでいる。5歳にしてまだキャリア10戦、母がG1勝ち馬で叔父もガイヤースという良血だけに、まだ伸びしろがありそうだ。

(渡部浩明)