沿革
フォワ賞(G2)
2018年9月16日(日)
フランス パリロンシャン競馬場
芝右2400m 4歳以上(セン馬不可)
牡馬 58kg
(牝馬1.5kg減)
賞金総額:約1670万円(13万ユーロ)
1着賞金:約950万円(7万4100ユーロ)
(1ユーロ=128円で換算)
パリロンシャン競馬場の改修工事に伴い、昨年までの2年間はシャンティイ競馬場で開催されたフォワ賞。今年から新装となった本来の舞台に戻り、3歳限定のG2ニエル賞、牝馬限定のG1ヴェルメイユ賞とともに「アークトライアル」として同日施行される。
凱旋門賞の前哨戦に位置づけられるフォワ賞だが、レースは凱旋門賞より35年遅い1955年に創設された。1971年のグループ制導入でG3に格付けされ、1998年のG2昇格を経て現在に至っている。
日本調教馬はG2昇格翌年の1999年にエルコンドルパサーが初優勝を飾った。2012年と2013年にはオルフェーヴルが連覇し、両馬は凱旋門賞でも2着に善戦している。また、2010年のナカヤマフェスタもフォワ賞2着から凱旋門賞2着の成績を残しており、これまで凱旋門賞で日本調教馬最高の2着に善戦した3頭は、すべてフォワ賞連対から本番へ駒を進めたことになる。
また、G2昇格後のフォワ賞と凱旋門賞の関係においては、日本馬の戦績がほぼ標準のようになっており、巻き返した例もフォワ賞3着から凱旋門賞2着のプライド(2006年)のみ。2017年のクロスオブスターズはナカヤマフェスタと同じく両レース2着で、G2昇格後に凱旋門賞を制した馬は誕生していない。本番で優勝を争うための条件はフォワ賞2着以内、最低でも3着以内として良いだろう。
ただし、近年は愛チャンピオンズデーや英セントレジャー開催の充実など、凱旋門賞の前哨戦も多様化しており、その影響かフォワ賞の国別優勝馬も分散化傾向が見られる。1998年のG2昇格後から2017年までの20年間で、前半10年はエルコンドルパサーを除き地元のフランス馬が10戦9勝と圧倒していたが、後半10年ではフランス馬と英国馬が各3勝、日本2勝(オルフェーヴル)、アイルランドとドイツが各1勝。フォワ賞から凱旋門賞で3着以内に善戦する馬も後半10年の方が多くなってきている。