昨春は香港ダービーとクイーンエリザベス2世カップ（QE2C）を連勝して2015/16シーズンの年度代表馬に輝いた。その後は夏場に脚部不安を発症するなど一頓挫あり、年明けのG1スチュワーズカップまで休養したが、2戦目のG1香港ゴールドカップを制すなど実力をアピール。連覇を賭けて臨んだ4月のQE2Cでは、1200m通過が1分19秒79の超スローになり、ワーザーの後ろから一気にスパートしたネオリアリズムに振り切られたものの、それでも1/2馬身差の3着なら敗戦は展開のアヤと認められる。次戦のG1チャンピオンズ＆チャターカップでは3馬身差の完勝でしっかり巻き返している。

5か月の休養を挟み、今季は10月下旬のG2シャティントロフィーから始動。香港に移籍後は未勝利のマイル戦ということもあって6着と振るわなかったが、ひと叩きして迎えた前走のG2ジョッキークラブカップでは、縦長の隊列を2番手から抜け出したタイムワープに中団から襲い掛かってねじ伏せた。着差こそ「クビ」とわずかだが、残り1200mから23秒34－23秒54－23秒25という息の入らない流れを制した地力は、やはり地元では一枚上を印象づけるもの。この勝利でシャティン2000mの戦績も通算5戦4勝（3着1回）としており、馬券検討を含め、日本の競馬ファンにとっては無視できない存在だ。