ザウィザードオブオズは6歳を迎えた2017/2018シーズンの段階で、重賞タイトルは昨シーズン最終戦のG3プレミアカップで手にした1つしかない。それにもかかわらず、今年の香港スプリント出走メンバーの中では、ラッキーバブルズとペニアフォビアに並ぶ2位タイのレーティング119と実力を高く評価されている。重賞初制覇となったプレミアCでは、他馬より最少でも約3.6kg（8ポンド）重い60kg余り（133ポンド）のハンデを負担。行き脚がつかず序盤は最後方に置かれ加減になりながら、直線で大外から豪快に末脚を炸裂させると、100mを残して鞍上のJ.モレイラ騎手が後ろを振り返る余裕があった。

これまでG1に2回挑戦し、昨年のチェアマンズスプリントプライズでは10着、今年もチェアマンズSPで4着に敗れている。ただ、昨年は脚元の腫れで直前のレースを取り消していた経緯がある。また、今年の場合はシーズン初戦後に跛行し、鼻出血も発症して休養。直前のG2スプリントカップ（3着）で長期休養明けから実戦復帰を果たしたばかりだった。

そうした背景の中で、今年のチェアマンズSP4着は、優勝したラッキーバブルズから1馬身差。それも直線で挟まれる不利を受けており、スムーズなら着順も変わっていたかという内容を残している。叩き3戦目で順調にG1を迎えられる今回は要注意の存在だ。

ザウィザードオブオズの競馬データ