英ダービー馬の誇りを賭け、失地回復へ負けられない戦いになる。前走のキングジョージ6世＆クイーンエリザベスステークスは、3歳馬の代表としてエネイブルやクリスタルオーシャンら古馬の強豪たちと相まみえたが10着に惨敗。4頭出しで臨んだA.オブライエン勢のペースメーカー（ノルウェー）をかわせないまま、R.ムーア騎手が追う手を止めて早々に勝負から降りる格好になってしまった。今季は初戦から2400m前後を3戦し、英ダービーをはじめ連対率100％だっただけに、2000m地点を待たずに追走が苦しくなった敗因は馬場状態だろう。

キングジョージ当日はシュヴァルグランも手を焼かされた重い馬場。アンソニーヴァンダイクはリステッド競走こそ重馬場で勝っているものの、G1レースではブリーダーズカップジュベナイルターフも序盤から流れに乗れず9着に沈んでいる。通算11戦のうち3着圏外はその2戦と初陣の3回しかなく、末脚を炸裂させた英ダービーは堅良馬場だった。今回の2000mはキャリアを通じて初挑戦になるが、英ダービーで退けたマッドムーンとジャパンが距離短縮で古馬を負かしており、馬場次第で変わり身を見せる可能性は高い。前走の結果だけでアンソニーヴァンダイクの評価を下げるべきではないだろう。