ここまで4戦4勝のマキシマムセキュリティが無敗のクラシック制覇を狙う。伯父にG1レースを3勝したフラットアウトこそいるものの、母や兄姉3頭は条件クラスの成績しか残せず、母は昨秋に韓国へ売却済み。父ニューイヤーズデーは2013年のブリーダーズカップジュベナイル制覇後に故障で引退し、種牡馬として注目を集めることもなくブラジルへ移籍と血統背景は地味だが、昨年末に迎えた6.5ハロンの初陣では2着に9馬身3/4差をつけて派手なデビューを飾った。

すると、6ハロンの2戦目も6馬身1/2差で余裕の勝利を収め、2月の3戦目は7ハロンで2着を18馬身1/4差とちぎり捨てる圧巻の逃げ切り。距離延長で相手関係も大幅強化のフロリダダービーは4番人気に甘んじたものの、好スタートからハナに立って後続を寄せつけず、3馬身1/2差で快勝した。半マイル通過48秒98と展開に恵まれた面はあるが、前2走とも45秒台で飛ばしており、緩急に対応するセンスを確認できたのは大きい。45秒台もめずらしくない本番で後れを取ることはないはずで、スタミナさえもてば無敗のダービー制覇を成し遂げても不思議はない。同じオーナーの2歳王者ゲームウィナーはオマハビーチの直前回避で前売り1番人気に躍り出るなど、ここに来て流れが向いてきた感もある。