沿革
プリンスオブウェールズステークス(G1)
2019年6月19日(水)15:40(日本時間 23:40)
イギリス アスコット競馬場
芝右1990m 4歳以上
牡馬・セン馬 57kg(牝馬1.5kg減)
4歳南半球産馬 1kg減
賞金総額:750,000ポンド(約1億500万円)
1着賞金:425,325ポンド(約6000万円)
※1ポンド=140円で換算
英国王室主催の競馬開催として知られ、現在は5日にわたってG1レース8鞍を含む計30レースが行われているロイヤルアスコット。競馬場は1711年に当時のアン女王によって開かれ、賞金100ギニーのハーマジェスティーズプレートが主催されたのが始まりとされている。ただ、ロイヤルアスコット開催としての詳細な起源については記録が残されておらず、1768年に4日間のレースミーティングが開催され、1807年にはゴールドカップが創設。それをもって現在に至るロイヤル開催の原型ができ上がったとされている。
プリンスオブウェールズステークスは1862年に3歳馬限定の2600m戦として誕生した。レースの名称は英国皇太子を表す称号であり、当時の皇太子だったビクトリア女王の第二子で長男のアルバート・エドワード(後のエドワード7世)にちなんでいる。皇太子は競馬の熱心な愛好家となり、ロイヤルアスコット開催の名物として知られるロイヤルプロセッション(国王が競馬場入りする際の馬車行列)の復活や、スタンドの新・改築など大きな貢献を果たした。また、その死後の1926年にはアスコットダービー(1834年創設)がエドワード7世ステークスに改称。現在は3歳牡馬・セン馬限定のG2として開催4日目(今年は現地21日)に組まれている。
プリンスオブウェールズSは第二次世界大戦による中断のほか、皇太子の空位により1946年以降もしばらく施行されることがなかった。しかし、1968年にチャールズ王子が皇太子に就いたことを受けて再開し、これを機に距離も2000mに短縮(コース再計測によって2017年からは1990m)。2000年にはG1へ昇格を果たすと同時に出走条件も4歳以上となった。ロイヤルアスコット開催におけるメーンレースの位置づけはアスコット競馬場で現存最古の歴史を誇るゴールドC(4000m)だが、賞金総額の最高はプリンスオブウェールズSの75万ポンド。近年の中距離レースに対する需要の高まりによって、花形レースの地位を築き上げている。
G1昇格後の最多勝利は騎手(L.デットーリ)、調教師(S.ビン・スルール)ともに3勝。2014年のザフューグは2分01秒90のトラックレコードで優勝した。ここまで日本調教馬は2頭が遠征し、2015年のスピルバーグは9頭立ての6着、2016年のエイシンヒカリは6頭立ての最下位に終わっている。