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【世界の騎手紹介 Vol.30】ホセ・オルティス

2019年07月17日 15:00

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4年続いたハビエル・カステリャーノ騎手の天下に待ったをかけ、2017年に24歳の若さで北米チャンピオンジョッキーに輝いたのがホセ・オルティス騎手だ。

オルティス騎手は中米のプエルトリコ(アメリカの自治的・未編入領域)の出身で、1993年10月2日生まれ。祖父と伯父は騎手、父も厩務員という競馬一家で育ち、1歳年上の兄アイラッド・オルティスJr.騎手とともに幼い頃から騎手を志した。なお、その兄も2018年の北米チャンピオンジョッキーに輝くなどアメリカで大成功を収めており、世界でも最高レベルを誇るアメリカ競馬のなかにあって兄弟で大活躍している。

兄と同じプエルトリコの騎手学校で学んだオルティス騎手は2012年1月7日にプエルトリコのカマレロ競馬場で初勝利を挙げると、その翌月には早々とアメリカに渡り、同年3月にペンシルベニア州パークスレーシング競馬場でアメリカにおける初勝利をマーク。やがて兄のいるニューヨークに移動し、同じプエルトリコ出身のアンヘル・コルデロ元騎手(米競馬殿堂入り、ケンタッキーダービー3勝)の教えを受けつつ、激戦区ニューヨークにおいて兄弟で鎬を削ることになった。

その後、瞬く間に頭角を現したオルティス騎手は2013年7月にモレノでG2ドワイヤーステークスに勝って重賞初制覇を果たすと、同年9月にはストロングマンデートでG1ホープフルステークスに優勝して早くもG1初制覇。翌2014年には兄とともにKYダービーに出場し、エディーとサムのメイプル兄弟以来、30年ぶり史上3組目となる兄弟でのKYダービー同時出場を果たした。

2016年にはオスカーパフォーマンスでG1・BCジュベナイルターフを制してブリーダーズカップ初勝利を記録したほか、年間351勝を挙げて勝ち鞍順での北米トップを獲得。2017年はさらなる飛躍の年となり、米三冠レース初勝利となったG1ベルモントステークス(勝ち馬タップリット)、G1・BCジュベナイル(グッドマジック)を含むG1・13勝を挙げるなどして、冒頭で記したように北米チャンピオンジョッキーに君臨。同時にエクリプス賞における最優秀騎手にも輝いた。

2018年は兄にチャンピオンの座を譲ったが、グッドマジックでG1ハスケル招待ステークス、エスキモーキッシーズでG1アラバマステークス、日本産馬ヨシダでG1ターフクラシックステークスなどに優勝してランキング2位を確保。2019年はセレンゲティエンプレスでG1ケンタッキーオークスを制したほか、3月には初参戦となったドバイでG2・UAEダービーとG2ゴドルフィンマイルにも勝利した。

近年のG1勝ち
2019年:
エイコーンS(アメリカ):ガラナ
ケンタッキーオークス(アメリカ):セレンゲティエンプレス

2018年:
シガーマイルH(アメリカ):パターンレコグニション
シャンペンS(アメリカ):コンプレクシティ
ベルデイムS(アメリカ):ワウキャット
ジョーハーシュターフクラシック(アメリカ):チャンネルメーカー
ウッドバインマイル(カナダ):オスカーパフォーマンス
アラバマS(アメリカ):エスキモーキッシーズ
テストS(アメリカ):セパレーションオブパワーズ
ハスケル招待S(アメリカ):グッドマジック
ターフクラシックS(アメリカ):ヨシダ
ヒューマナディスタフS(アメリカ):アメリカンギャル

2017年:
BCジュベナイル(アメリカ):グッドマジック
フラワーボウル招待(アメリカ):ウォーフラッグ
フリゼットS(アメリカ):セパレーションオブパワーズ
ベルデイムS(アメリカ):イレイト
ヴォスバーグS(アメリカ):タカフル
アラバマS(アメリカ):イレイト セクレタリアトS(アメリカ):オスカーパフォーマンス
テストS(アメリカ):アメリカンギャル
ベルモントダービー(アメリカ):オスカーパフォーマンス
ベルモントS(アメリカ):タップリット
マンハッタンS(アメリカ):アセンド
ヒューマナディスタフS(アメリカ):ポーラスシルヴァーライニング
マディソンS(アメリカ):ポーラスシルヴァーライニング

2016年:
BCジュベナイルターフ(アメリカ):オスカーパフォーマンス
ジョーハーシュターフクラシック(アメリカ):エクト
ホープフルS(アメリカ):プラクティカルジョーク
マザーグスS(アメリカ):オフザトラックス

文:秋山 響(TPC)

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