コラム

Column

【世界の騎手紹介 Vol.29】アイラッド・オルティスJr.

2019年07月03日 15:00

  • 友だち追加数

2018年の北米チャンピオンジョッキー。ひとつ年下のホセ・オルティス騎手(2017年の北米チャンピオンジョッキー)とともに兄弟で活躍している。

アイラッド・オルティスJr.騎手は中米のプエルトリコ(アメリカの自治的・未編入領域)の出身で、1992年8月11日生まれ。祖父と伯父が騎手で、父も厩務員という家庭で育ったことで自然と騎手を目指すようになり、やがてプエルトリコの騎手学校に入学。騎手としての基本を学んだ(弟も同じ学校の出身)。

2011年1月2日に地元プエルトリコのカマレロ競馬場で初勝利。その後も25%を超える驚異的な勝率で勝ちまくると、その活躍を目にした祖父の友人で、ニューヨークのジョッキールームで働いていた同郷の人物に誘われて、アメリカへ移住。プエルトリコ出身のアンヘル・コルデロ元騎手(米競馬殿堂入り、ケンタッキーダービー3勝)の教えを受けつつ、同年5月にはベルモントパーク競馬場で早くもアメリカにおける初勝利をマークした。

重賞初制覇はクエスティングで勝利した翌2012年7月のG1・CCAオークス。この年は他にクエスティングでG1アラバマステークス、ポセイドンズウォリアーでG1アルフレッドG.ヴァンダービルトハンデキャップにも優勝して一気にブレイク。2013年1月20日にはアケダクト競馬場で弟とともに7連勝(弟が3連勝の後、自身が4連勝)を記録し、オルティス兄弟の名を大きく知らしめた。また、2014年にはエディーとサムのメイプル兄弟以来、30年ぶり史上3組目となる兄弟でのKYダービー同時出場を果たしたほか、秋にはレディイーライとのコンビでG1・BCジュベナイルフィリーズターフに勝って、ブリーダーズカップ初制覇を果たした。

その後、2016年にはクリエイターII(本邦輸入種牡馬)でG1ベルモントステークスを制して米三冠レース初制覇。2017年にはディヴァーシファイでG1ジョッキークラブゴールドカップ、ダシータでG1ビヴァリーD.ステークスなど7つのG1を含む318勝を挙げて、勝ち鞍順で北米トップに君臨すると、2018年にはロバートブルースで勝ったG1アーリントンミリオンなど6つのG1を制するなどの活躍を見せ、エクリプス賞における最優秀騎手にも輝いたほか、ついに賞金順の北米チャンピオンタイトルを獲得(勝ち鞍順でもトップ。346勝)。2019年は年明け早々にG1ペガサスワールドカップをブリックスアンドモルタルで制して順調な滑り出しを見せている。

近年のG1勝ち
2019年:
マンハッタンS(アメリカ):ブリックスアンドモルタル
ターフクラシックS(アメリカ):ブリックスアンドモルタル
ペガサスワールドC(アメリカ):ブリックスアンドモルタル

2018年:
BCフィリー&メアスプリント(アメリカ):シャムロックローズ
BCジュベナイルフィリーズターフ(アメリカ):ニュースペーパーオブレコード
フラワーボウルS(アメリカ):フォースタークルック
アーリントンミリオン(アメリカ):ロバートブルース
ホイットニーS(アメリカ):ディヴァーシファイ
ジャストアゲームS(アメリカ):アレイビングビューティー

2017年:
BCフィリー&メアスプリント(アメリカ):バーオブゴールド
ジョッキークラブゴールドC(アメリカ):ディヴァーシファイ
シャンペンS(アメリカ):フィレンツェファイア
スピナウェイS(アメリカ):レディイヴァンカ
ビヴァリーD.S(アメリカ):ダシータ
ダイアナS(アメリカ):レディイーライ
ゲイムリーS(アメリカ):レディイーライ

2016年:
フラワーボウルS(アメリカ):レディイーライ
スピナウェイS(アメリカ):プリティシティダンサー
ダイアナS(アメリカ):ダシータ
ベルモントS(アメリカ):クリエイターII

文:秋山 響(TPC)

ページトップへ