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【世界の馬主紹介 Vol.11】ロイド・ウェバー

2019年06月05日 15:00

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1948年3月22日、イギリス生まれ。ロンドンのウエストエンドやニューヨークのブロードウェイで長年にわたり上演されたミュージカル『キャッツ』、『スターライト・エクスプレス』、『オペラ座の怪人』など数多くの名曲を生み出し、その功績が認められてバロン(男爵)の称号を与えられた名作曲家。

1991年に馬術の選手だったマドリンさんと結婚したのが契機となり、イギリスにウォーターシップダウンスタッドを創設して馬主及び生産活動をスタート。1992年には2人が初めて買ったダスティミラーでチェルトナムフェスティバルの障害G3を勝った。

生産者としての最初の大きな成功は1993年に繁殖牝馬として75万ドルで購買したシルバーレーンが生んだブラックホークだろう。ブラックホークは金子真人オーナーの所有馬として日本で走り、G1安田記念やG1スプリンターズステークスなどに勝った(シルバーレーンはその後日本に輸入されてG1のNHKマイルカップ勝ち馬ピンクカメオなどを産む)。

現在の牧場の根幹牝馬となったのがアガ・カーン4世殿下の生産所有馬で、G1ヴェルメイユ賞を制したダララ。ダララはアガ・カーン4世殿下の繁殖牝馬としてすでにダラザリというG1ランヴェットステークスの勝ち馬を産んでいたが、ウォーターシップダウンスタッドに47万愛ギニーで購買されてからもG1クイーンエリザベス2世カップを勝ったリヴァーダンサー(欧州名ディアギレフ)、ブエナビスタを下したG1ドバイシーマクラシックの他にG1ヨークシャーオークスとG1プリティポリーステークスにも勝ったダーレミ、そしてG1ドバイシーマクラシックとG1プリンスオブウェールズステークスに優勝したリワイルディングを送った。

このうちダーレミは現在も所有しており、その産駒として登場したのが2018年にG1デューハーストステークスを含む4戦無敗で欧州最優秀2歳牡馬に選ばれたトゥーダーンホット。牝馬は手元に置き、牡馬は売りに出すのが彼らの基本的な経営方針だが、トゥーダーンホットの場合は獣医検査で少し懸念材料があることが分かったことで、自身の所有馬として競馬に使うことになった馬だった。

そのほか、ともに自家生産馬のクリスタルミュージックで2000年のG1フィリーズマイル、ザフューグで2012年のG1ナッソーステークス、2013年のG1ヨークシャーオークス、G1愛チャンピオンステークス、そして2014年のG1プリンスオブウェールズSを制している。J.ゴスデン厩舎がメイン厩舎。

近年のG1勝ち
2018年
デューハーストS(イギリス):トゥーダーンホット

文:秋山 響(TPC)

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