【来年こそは香港へ!~香港競馬観戦ガイド】 第4回:香港の馬券あれこれ
2024年12月09日 15:50
来年こそは香港競馬へ、という方にガイド的な内容をお届けする第4回。今回は香港の馬券事情をお届けします。
香港といえば、馬券の種類が豊富なことで有名です。いまオッズを確認しながら書いていますが、まず単一レースについての馬券には単勝(獨贏・Win)、複勝(位置・Place)、馬連(連贏・Quinella)、ワイド(位置Q・Quinella Place)、馬単(二重彩・Forecast)、3連複(単T・Trio)、3連単(三重彩・Tierce)、4連複(四連環、First4)・4連単(四重彩、Quartet)があります。
続いてコロガシ馬券。連続2レースの単勝を当てる(孖寶・Double)、連続3レースの単勝を当てる(三寶・Treble)、3連複を2レース連続で当てる(孖T)、3連複を3レース連続で当てる(三T・Triple Trio)、最終レースから遡って6レースについて1着もしくは2着の馬を当てる(六環彩・Six Up)とバリエーション豊富です。孖寶はいつでも買えますが、他は対象レースが指定されていて競馬新聞に書いてあります。
さらに、自分で作るコロガシ馬券のような過關・All Upという馬券があり、馬券そのものではないのですが単勝などについて、「この○レースのうち×レース当たったら配当がある」という組み合わせを自分で決める「フォーミュラ」というシステムもあります。このあたりまで説明すると時間がいくらあっても足りません。
ややこしい馬券は無理という人には、着順ごとのポイントをいちばん獲得する騎手は誰かを当てる「騎師王」(Jockey Challenge)、それの調教師版である「練馬師王」(Trainer Challenge)がおすすめです。固定オッズで提供される馬券です。レースが進むとともに優勝の可能性が無くなった騎手・調教師が排除され、そこまでのポイント蓄積によって「いまから買うならこのオッズ」というものが提供されます。
続いては馬券を買う方法です。ひとつは窓口で買う方法。SELL(售票)が売る窓口、PAY(派彩)が払い戻し窓口で、多くの場合は両方を兼ねています。支払いには現金のほか、両方を兼ねている窓口では的中馬券も使えます。窓口で買うときにはマークカード必須となります。
もうひとつは、自動発売機で買う方法です。あらかじめ窓口で「現金券」(キャッシュバウチャー)というものを買っておき、それを機械に入れます。旧タイプは続いてマークカードを入れるものが多かったのですが、いまではタッチパネルで直接買い目を作るものが普及しています。
マークカードをすらすら塗れるレベルになっていれば、タッチパネルで買い目を作ることもできると思います。最初は広東語表示になっていますが、英語への切り替えも可能です。
最後に、日本にはない制度を2つご紹介しておきます。
まず、マークカードでもタッチパネルでも、馬券は「1点あたりでいくら(毎注)」か「馬券1枚トータルでいくら(毎票)」かのどちらかを指定しなければなりません。間違うと購入額がものすごく多くなったり少なくなったりするので気をつけましょう。
2つめは、「馬券1枚トータルでいくら(毎票)」で総額を指定した場合、端数のある金額を買えるということです(最低金額を満たしている必要はあります)。例えば60点で合計1000HK$ドルと指定すると、1点あたり16.66ドルで売ってくれます。便利な機能なので、ぜひ活用してください。
(取材、文:須田鷹雄)