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M.スタウト師が半世紀あまりのキャリアに幕、今季限りでの引退を表明
プロフィール
1996年のジャパンCには、凱旋門賞を勝って参戦してきたエリシオ、キングジョージ6世&クイーンエリザベスの覇者ペンタイア、日本馬は3歳にして天皇賞・秋を制したバブルガムフェロー、G1を2勝していたダンスパートナーなど名だたる強豪が参戦していたが、勝利を掴んだのはドバイのモハメド殿下が所有する4歳馬シングスピールだった。
L.デットーリ騎手を背に直線でのファビラスラフインとの叩き合いをハナ差制した同馬だが、当時は圧倒的な強豪馬という訳ではなく、いわゆる“善戦マン”だった。父はBCターフなどG1を3勝したインザウイングス、母・グローリアスソングもエクリプス賞を受賞するなど、生まれたときから良血馬として期待されていたシングスピール。しかし、好走はするが勝ちきれないレースが多く続き、3歳時はG1パリ大賞、G1エクリプスSでいずれも2着に終わる。
4歳でもコロネーションCで再び2着となるが、秋のカナディアンインターナショナルで、後にG1を4勝するカナダの英雄チーフベアハートに2馬身差を付けて初G1タイトルを手にすると、続くBCターフこそ凱旋門賞2着馬のピルサドスキーの2着になるが、前述のジャパンCで並みいる強豪を撃破し2つ目のG1を手にした。
シングスピールの強さをより深く印象付けたのは、翌97年のドバイワールドC。ダート初挑戦だったが当時のナドアルシバ競馬場のダートは粘土質が強く、どちらかと言えば芝でも通用するスピードが要求される馬場。これが功を奏してか、残り100m地点で先頭に飛び出すと、最後は2着のサイフォンに1馬身1/4差を付けて快勝。連日の大雨の影響で開催が4日先送りになったハプニングもあったが、そんなことをまったく感じさせない勝利であった。
芝とダートのビッグレースを制したシングスピールは、ドバイWC後もコロネーションC、インターナショナルSと2つ英G1レースを制して引退。4歳秋の初G1制覇から、最終的に4つのG1タイトルを獲得した。
生年 | 1992 |
---|---|
性別 | 牡 |
毛色 | 鹿毛 |
父 | In The Wings |
母 | Glorious Song |
母父 | Halo |
調教師 | M.スタウト |
生産者 | Sheikh Mohammed Bin Rashid Al Maktoum |
馬主 | Sheikh Mohammed Obaid Al Maktoum |
通算成績 | 20戦9勝[9-8-0-3] |
開催日 | 場所 | レース名 | 動画 | 着順 | 騎手 | トラック | 距離 | 馬場状態 |
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1997/08/19 | ヨーク | 英インターナショナルステークス(G1) | 1 | L.デットーリ | 芝 | 2080 | 良 | |
1997/07/26 | アスコット | キングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークス(G1) | 4 | L.デットーリ | 芝 | 2400 | 重 | |
1997/06/06 | エプソム | コロネーションカップ(G1) | 1 | L.デットーリ | 芝 | 2410 | 良 | |
1997/04/03 | ナドアルシバ | ドバイワールドカップ(L) | 1 | J.ベイリー | ダート | 2000 | 良 | |
1996/11/24 | 東京 | ジャパンカップ(G1) | 1 | L.デットーリ | 芝 | 2400 | 良 | |
1996/10/26 | ウッドバイン | ブリーダーズカップターフ(G1) | 2 | G.スティーヴンス | 芝 | 2400 | 稍重 | |
1996/09/29 | ウッドバイン | カナディアンインターナショナル(G1) | 1 | G.スティーヴンス | 芝 | 2400 | 重 | |
1996/09/14 | グッドウッド | セレクトステークス(G3) | 1 | C.アスムッセン | 芝 | 2000 | 良 | |
1996/07/09 | ニューマーケット | プリンセスオブウェールズステークス(G2) | 2 | M.キネーン | 芝 | 2400 | 良 | |
1996/06/08 | エプソム | コロネーションカップ(G1) | 2 | M.キネーン | 芝 | 2410 | 良 | |
1996/04/27 | サンダウン | ゴードンリチャーズステークス(G3) | 1 | L.デットーリ | 芝 | 2000 | 良 | |
1995/09/08 | ドンカスター | O&Kトロイステークス(L) | 1 | M.キネーン | 芝 | 2400 | 稍重 | |
1995/08/15 | ヨーク | グレートヴォルティジュールステークス(G2) | 2 | M.キネーン | 芝 | 2400 | 良 | |
1995/07/08 | サンダウン | エクリプスステークス(G1) | 2 | M.キネーン | 芝 | 2010 | 良 | |
1995/06/25 | ロンシャン | パリ大賞(G1) | 2 | M.キネーン | 芝 | 2000 | 良 | |
1995/05/09 | チェスター | チェスターヴァーズ(G3) | 4 | W.スウィンバーン | 芝 | 2500 | 良 | |
1995/04/29 | サンダウン | クラシックトライアル(G3) | 2 | W.スウィンバーン | 芝 | 2000 | 良 | |
1994/10/08 | アスコット | 条件戦 | 2 | W.スウィンバーン | 芝 | 1400 | 良 | |
1994/09/21 | チェスター | 未勝利戦 | 1 | L.デットーリ | 芝 | 1400 | 稍重 | |
1994/09/06 | レスター | 未勝利戦 | 5 | J.リード | 芝 | 1400 | 良 |
距離 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 出走回数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
~1400m | 1 | 1 | 0 | 1 | 3 | 33% | 67% | 67% |
1401m~1800m | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0% | 0% | 0% |
1801m~2100m | 4 | 3 | 0 | 0 | 7 | 57% | 100% | 100% |
2101m~ | 4 | 4 | 0 | 2 | 10 | 40% | 80% | 80% |
馬場状態 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 出走回数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
良馬場 | 6 | 7 | 0 | 2 | 15 | 40% | 87% | 87% |
稍重馬場 | 2 | 1 | 0 | 0 | 3 | 67% | 100% | 100% |
重馬場 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 | 50% | 50% | 50% |
不良馬場 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0% | 0% | 0% |