03/27 12:05
アニマルキングダムの再来? エンドレスリーが米G3ジェフルビーSを制す
プロフィール
プロ野球の世界では、大谷翔平選手が投打ともに活躍するいわゆる“二刀流”が大きな注目を浴びているが、競馬界でも芝とダート両方で結果を残す二刀流は存在する。日本でもクロフネ、アグネスデジタルなど芝とダートのG1を勝っている馬は存在するが、アニマルキングダムは芝、ダートに加えてオールウェザー(AW)でも結果を出している“三刀流”だ。
アニマルキングダムは血統的な背景や幼少期の馬格などから、芝での活躍を嘱望されていたが、成長とともに体格も変わりデビューから2戦目までAWのレースに出走。4戦目のG3スパイラルSで重賞制覇を飾ると、次走でこれまで一度も使っていないダートのレース、米国3歳馬の頂点を決めるケンタッキーダービーへ挑戦する。
ダート実績ゼロのアニマルキングダムは単勝11番人気と完全な伏兵扱いだったが、3コーナー手前から鞍上ヴェラスケス騎手が早めにゴーサインを出すと、直線残り100mあたりでついに先頭へ。後続の追走も楽々と振り切り、2着ネーロに2馬身3/4差を付けて快勝。ダートレース初挑戦でケンタッキーダービーを制してみせた。
ダービー後は米三冠を狙いにいったアニマルキングダムだが、プリークネスSは2着、ベルモントSでは他馬との接触などアクシデントが重なって6着と苦杯を舐めた。さらに負の連鎖は続き、骨折が判明して休養を余儀なくされると、復帰後もドバイワールドCに向けての調整中に再び左後脚を骨折。本格的な戦線復帰は4歳秋まで待たねばならなかった。
陣営が復帰戦に選んだのは、芝のBCマイル。これには賛否両論の意見が飛び交ったものの、レースでは追い込んで2着と復活をアピールすることに成功した。5歳になったアニマルキングダムはG1ガルフストリームパークターフH(2着)を経て、前年は骨折で出走断念となったドバイワールドCへ。
2013年のドバイには、前哨戦を勝利したハンターズライト、ドバイでの実績もあるアフリカンストーリー、BCレディーズクラシック連覇のロイヤルデルタなどの実力馬が顔を揃えた。レースでは、これまで後方待機策に徹していたアニマルキングダムだが、今回は積極的に前に行く競馬を展開。4コーナーではすでに先頭が視野に入る位置までポジションを上げ、直線に入るなり一気にスパート。そのまま後続に影さえ踏ませることなく、2着レッドカドーに2馬身差を付けて快勝し、ケンタッキーダービー以来となるG1制覇を果たした。
この後、アニマルキングダムは英国のクイーンアンSに出走。ケンタッキーダービー馬がロイヤルアスコットに参戦したのは77年ぶりのことだったが、調整不足もあってか結果は11着に終わった。このレースを最後に現役引退となったアニマルキングダムだが、全12戦で芝5回、ダート3回、AW4回と馬場を問わず疾走する姿は、新たな可能性と道を提示したと言えるだろう。
生年 | 2008 |
---|---|
性別 | 牡 |
毛色 | 栗毛 |
父 | Leroidesanimaux |
母 | Dalicia |
母父 | Acatenango |
調教師 | G.モーション |
生産者 | Team Valor |
馬主 | Arrowfield, Sheik Mohammed, Team Valor |
通算成績 | 12戦5勝[5-5-0-2] |
開催日 | 場所 | レース名 | 動画 | 着順 | 騎手 | トラック | 距離 | 馬場状態 |
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2013/06/18 | アスコット | クイーンアンステークス(G1) | 11 | J.ヴェラスケス | 芝 | 1600 | 良 | |
2013/03/30 | メイダン | ドバイワールドカップ(G1) | 1 | J.ロザリオ | AW | 2000 | 良 | |
2013/02/09 | ガルフストリームパーク | ガルフストリームパークターフハンデキャップ(G1) | 2 | J.ロザリオ | 芝 | 1800 | 良 | |
2012/11/03 | サンタアニタパーク | ブリーダーズカップマイル(G1) | 2 | R.ベハラーノ | 芝 | 1600 | 良 | |
2012/02/18 | ガルフストリームパーク | 条件戦 | 1 | R.ベハラーノ | 芝 | 1700 | 良 | |
2011/06/11 | ベルモントパーク | ベルモントステークス(G1) | 6 | J.ヴェラスケス | ダート | 2400 | 不良 | |
2011/05/21 | ピムリコ | プリークネスステークス(G1) | 2 | J.ヴェラスケス | ダート | 1900 | 良 | |
2011/05/07 | チャーチルダウンズ | ケンタッキーダービー(G1) | 1 | J.ヴェラスケス | ダート | 2000 | 良 | |
2011/03/26 | ターフウェイパーク | スパイラルステークス(G3) | 1 | A.ガルシア | AW | 1800 | 良 | |
2011/03/03 | ガルフストリームパーク | 条件戦 | 2 | R.マラージ | 芝 | 1600 | 良 | |
2010/10/23 | キーンランド | 未勝利戦 | 1 | R.アルバラード | AW | 1800 | 良 | |
2010/09/18 | アーリントンパーク | 未勝利戦 | 2 | J.アルバラード | AW | 1700 | 良 |
距離 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 出走回数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
~1400m | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0% | 0% | 0% |
1401m~1800m | 3 | 4 | 0 | 1 | 8 | 38% | 88% | 88% |
1801m~2100m | 2 | 1 | 0 | 0 | 3 | 67% | 100% | 100% |
2101m~ | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0% | 0% | 0% |
馬場状態 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 出走回数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
良馬場 | 5 | 5 | 0 | 1 | 11 | 45% | 91% | 91% |
稍重馬場 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0% | 0% | 0% |
重馬場 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0% | 0% | 0% |
不良馬場 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0% | 0% | 0% |