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【ベルリン大賞】「武豊の凱旋門賞制覇あるぞ」アルリファー圧勝でブックメーカーも即反応
プロフィール
日本人所有馬(社台ファーム・吉田照哉氏が権利の半分を所有)として初めて凱旋門賞を制したドイツ馬デインドリームだが、デビュー前から期待されていたわけではなかった。セールで付いた値段はわずかに9000ユーロ(約100万円)で、その後に欧州を席巻する名牝になることなど、購入者ですら想像していなかっただろう。
2歳6月にデビューしたデインドリームは初戦こそ勝利したものの、その後はドイツとフランスのレースで善戦止まり。3歳になると、欧州主要国と比べてややレベルが落ちるイタリアへと向かい、遠征3戦目のG2伊オークスでデビュー戦以来となる白星を挙げた。その後にフランスでG2(5着)を終えてドイツに戻ると、ここから馬が変わった様に才能が開花する。
G1ベルリン大賞ではスカロ、ナイトマジックなど国内の強豪が顔を揃えたが、デインドリームは直線で末脚が爆発し、2着に5馬身差の圧勝。続くG1バーデン大賞も圧巻の走りで6馬身差の完勝。実力が本物であることを証明し、国内トップホースの仲間入りを果たした。
その後に社台ファームの吉田照哉氏がデインドリームの所有権を半分所持し、秋華賞にも登録されていたが、シールゲン調教師、フォルツ氏(半分の所有権保持者)の夢でもあった凱旋門賞へ出走する。2011年の凱旋門賞は日本からヒルノダムール、ナカヤマフェスタの2頭が参戦。また、前年優勝馬のワークフォース、前哨戦G2フォワ賞を勝利したサラフィナ、エリザベス女王杯を連覇して日本の競馬ファンにも馴染み深いスノーフェアリーなども名を連ね、デインドリームは伏兵扱いだった。
中団から虎視眈々と先頭集団を窺ったデインドリームは、最後の直線で残り200mから一気にスパート。後続との差を瞬く間に広げていき、2着シャレータに5馬身差を付ける圧勝劇を演じた。凱旋門賞勝利はドイツ生産馬としては初、そして鞍上のA.シュタルケ騎手もドイツ人騎手として初の凱旋門賞ウィナーとなった。
一躍世界的ヒロインとなったデインドリームは、翌月のジャパンCでも1番人気に推されたが末脚届かず6着。それでも明け4歳では、英G1キングジョージ6世&クイーンエリザベスSを制覇し、当時牝馬では初となる凱旋門賞とキングジョージのダブル制覇を成し遂げた。
さらにバーデン大賞を連覇したデインドリームだったが、在厩施設の感染症の影響で移動が禁止され、連覇のかかった凱旋門賞出走はならず。ドイツ競馬史上最強馬と名高い名牝の現役生活はその年で幕を閉じた。
開催日 | 場所 | レース名 | 動画 | 着順 | 騎手 | トラック | 距離 | 馬場状態 |
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2012/09/02 | バーデンバーデン | バーデン大賞(G1) | 1 | A.シュタルケ | 芝 | 2400 | 良 | |
2012/07/21 | アスコット | キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(G1) | 1 | A.シュタルケ | 芝 | 2400 | 稍重 | |
2012/06/24 | サンクルー | サンクルー大賞(G1) | 4 | A.シュタルケ | 芝 | 2400 | 稍重 | |
2012/05/20 | バーデンバーデン | バーデン企業大賞(G2) | 1 | A.シュタルケ | 芝 | 2200 | 良 | |
2011/11/27 | 東京 | ジャパンカップ(G1) | 6 | A.シュタルケ | 芝 | 2400 | 良 | |
2011/10/02 | ロンシャン | 凱旋門賞(G1) | 1 | A.シュタルケ | 芝 | 2400 | 良 | |
2011/09/04 | バーデンバーデン | バーデン大賞(G1) | 1 | A.シュタルケ | 芝 | 2400 | 重 | |
2011/07/24 | ホッペガルテン | ベルリン大賞(G1) | 1 | A.シュタルケ | 芝 | 2400 | 良 | |
2011/06/26 | サンクルー | マルレ賞(G2) | 5 | M.ギュイヨン | 芝 | 2400 | 稍重 | |
2011/05/29 | サンシーロ | 伊オークス(G2) | 1 | A.シュタルケ | 芝 | 2200 | 良 | |
2011/05/07 | カパンネッレ | 伊ダービー(G2) | 3 | A.シュタルケ | 芝 | 2200 | 良 | |
2011/04/10 | サンシーロ | セレーニョ賞(L) | 4 | A.ゴリッツ | 芝 | 1600 | 良 | |
2010/10/24 | バーデンバーデン | ヴィンターケーニギン賞(G3) | 3 | F.ミナリク | 芝 | 1600 | 不良 | |
2010/10/03 | ロンシャン | マルセルブーサック賞(G1) | 6 | A.シュタルケ | 芝 | 1600 | 重 | |
2010/08/21 | ドーヴィル | エレバージュ賞(L) | 3 | M.ギュイヨン | 芝 | 1600 | 稍重 | |
2010/07/25 | ケルン | オッペンハイムレネン(L) | 3 | F.ミナリク | 芝 | 1400 | 良 | |
2010/06/20 | ヴィサンブール | 条件戦 | 1 | S.ブリュー | 芝 | 1200 | 良 |
距離 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 出走回数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
~1400m | 1 | 0 | 1 | 0 | 2 | 50% | 50% | 100% |
1401m~1800m | 0 | 0 | 2 | 2 | 4 | 0% | 0% | 50% |
1801m~2100m | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0% | 0% | 0% |
2101m~ | 7 | 0 | 1 | 3 | 11 | 64% | 64% | 73% |
馬場状態 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 出走回数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
良馬場 | 6 | 0 | 2 | 2 | 10 | 60% | 60% | 80% |
稍重馬場 | 1 | 0 | 1 | 2 | 4 | 25% | 25% | 50% |
重馬場 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 | 50% | 50% | 50% |
不良馬場 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0% | 0% | 100% |