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【ジャパンC】シールゲン師が激白したテュネスの可能性「もし独ダービーに出ていたら」

2022年11月23日 13:15

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 ドイツから参戦するテュネス(牡3、P・シールゲン)は水曜朝、前日に来日した師が見守る前で調整を行った。

 ダートコースに入ると、力強いキャンターでグルッと1周。調教終了後、取材に応じたシールゲン師は「今朝、馬を見て、非常に満足しています。ドイツにいるときと同じ運動ができていて、輸送もうまくこなしてくれた。状態も気持ちの面もいいと思います」と納得の表情を浮かべた。

 昨年の凱旋門賞を制し、今年も3着に入ったトルカータータッソの半弟という血統。デビューから6戦5勝の成績を残し、前走のG1バイエルン大賞は不良馬場で2分44秒台のタフな決着を10馬身差の圧勝。未知の魅力にあふれたドイツ馬の実力とは・・・。シールゲン師の言葉で、その驚異の潜在能力が明らかになった。

 ジャパンC参戦の決断時期を問うと、「2歳時に重賞を勝ったとき、非常にいい馬だと思ったし、今年の始動は遅くなったけど、夏頃にはジャパンCに行きたいと思っていた」とキッパリ。

 昨シーズンは3戦で、今シーズンは初戦が8月31日の条件戦。休養が長引いた理由については「左ヒザをケガしていたので。ただ、休んだことが結果的に良かったと思います」と説明した。

 今年のシールゲン厩舎はサンマルコでドイツダービーを制しているが、「もしテュネスがドイツダービーに出ていたら」と聞くと、「テュネスが(ケガのため)ドイツダービーに出られなかったことは私たちにとって幸運だったかもしれません。テュネスがサンマルコに能力で劣っているということはないからです」と驚きの答え。秘めた能力がドイツダービー馬と同等か、それ以上。テュネスに対するすさまじい評価、同馬の持つ可能性を激白した。

 シールゲン厩舎は99年タイガーヒル、11年デインドリーム、15、16年ナイトフラワーに続く5度目のジャパンC挑戦。「ジャパンCにはいつも素晴らしい馬で参加しているつもりです。テュネスは実戦経験があまりないけど、チャンスはある馬だと思っている。チャンスをつかめるかどうかは展開次第。コースが速いので、極端に前へ行く必要はないが、中団からいい脚を使う展開になれば。過去2戦(独セントレジャー、バイエルン大賞)とはかなり馬場が違うけど、東京の芝でもしっかり走ってくれると自信を持っています。若い馬ですが、ジャパンC参戦を決めました。どのレースに向かうのかはレースを終えて、その都度、馬の状態を見て、決めていますが、今回結果を出せば、来年はドイツ国内だけでなく、他の国際的なレースにも参加していきたい」。

 引退、種牡馬入りした半兄の凱旋門賞馬トルカータータッソのような世界的な名馬へ、まずはジャパンCでその一歩を踏み出すか。

出典:日刊スポーツ