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データで見るコックスプレート、リスグラシューらは苦戦傾向か

2019年10月25日 11:38

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 日本からリスグラシューとクルーガーが参戦する豪G1コックスプレートが現地26日にムーニーバレー競馬場にて行われる。豪競馬メディア『racing.com』は24日、コックスプレートの歴史にまつわるデータを紹介している。

【外国調教馬は苦戦】
 日本からの参戦は2005年のトーセンダンディ(11着)以来だが、コックスプレートはオーストラリアおよびニュージーランド調教馬以外は苦戦傾向。勝ったのは2014年のアデレード(当時はA.オブライエン厩舎所属)のみで、2着は昨年のベンバトル、3着も2015年のハイランドリールら3頭しかいない。

【休み明けは不利】
 今年は海外からリスグラシュー、クルーガー、マジックワンド、ダンステリアらが参戦するが、4頭はいずれも中5週以上の間隔でのコックスプレート挑戦となっており、そもそも過去35年間で中3週以上を空けて勝ったのはアデレードだけ。この期間で最も勝ち馬を輩出した前走はコーフィールドステークスの11頭で、続いてターンブルステークスの6頭、以下はコーフィールドギニーとエプソムハンデキャップの4頭、そして今年は日本調教馬メールドグラースが勝ったコーフィールドカップの3頭となっている。

【近年のトレンドは4歳馬&牝馬】
 南半球の春に行われるレースだけに3歳馬は斤量の恩恵があっても劣勢傾向。3歳馬の勝利は97年の歴史で20回だけで、ここ30年間では4勝しかない。もっとも優勢なのは4歳で通算30勝、ここ9年で5勝している。5歳は通算23勝、6歳は15勝と年齢を重ねるごとに勝率は下がる。昨年はウィンクスが7歳で4連覇を達成したが7歳馬の勝利はこれが8回目でしかなく、8歳馬と9歳馬もそれぞれ1勝しかしていない。

 牝馬は第1回から75回までは2頭が通算4勝しただけだったが、ここ22年間では9勝と健闘。ただしこの中には豪州史上でも最強馬とされるウィンクスの4勝が含まれている。

【1番人気馬には鬼門】
 圧倒的な強さと人気を兼備していたウィンクスの4連覇以前、1991年から2014年までは1番人気馬は苦戦傾向。いずれも2.4倍以下の圧倒的人気だったマイトアンドパワー、ソーユーシンク、サンライン、マカイビーディーヴァの4頭しか勝てなかった(4倍で1番人気タイだった2002年のノーザリーを含めれば5頭)。

【内枠有利の傾向】
 多頭数で行われるレースだけに、枠順は内側が有利な傾向。1939年で最多の勝ち馬を輩出しているのは6枠の11頭で、7枠の10頭、5枠の7勝がこれに続く。ちなみに過去80年間の勝ち馬のうち、57頭が内から7番目以内の枠順でのスタートだった。

 以上のデータからは、7歳牡馬で9番ゲートのクルーガー、5歳牝馬で15番ゲートのリスグラシューら休み明けの日本調教馬は苦戦が予想される。牝馬有利の流れに乗りたいリスグラシューは各ブックメーカーの前売りでは1番人気に推されているがオッズは3倍台と、危険な人気馬の傾向に当てはまっている。