米G1制覇も果たした日本人の女性調教師アキコ・ゴサードさんが死去
2020年07月12日 09:20
日本から米国に移住して調教師免許を取得し、2000年にはオークローンハンデキャップでG1制覇も果たしたアキコ・ゴサード元調教師が現地6日、病気により89歳で死亡した。米競馬メディア『bloodhorse.com』が10日付けで報じている。
1930年10月7日に東京で生まれたアキコ師は、米国人との結婚を機に1956年に渡米。キーンランドなどで競走馬を取引する日本人バイヤーのために、通訳や翻訳を依頼されたのを機に競馬産業と関わりを持つようになった。1970年代には不動産業など幅広く事業を展開する一方で有力オーナーらとの親交を深め、競馬産業における活躍の場もケンタッキーのみならず全米、そして海外へと広げていった。
その後、マービン・ゴサード氏との再婚を経て、1993年に日本人として初となる調教師免許を取得。初年度に17勝(勝率19%)を挙げる上々のスタートを切ると、85歳で引退するまでの23年間で通算347勝を挙げ、580万ドルを超える賞金を獲得した。
最大の活躍馬はケイワンキングで、1999年には女性調教師として史上10人目のケンタッキーダービー参戦を実現。結果はカリズマティックの8着に敗れたものの、ケイワンキングは翌2000年のオークローンHでドバイワールドカップの覇者アルムタワケルを2着に、ブリーダーズカップクラシック勝ちのキャットシーフを3着に退けてG1制覇を成し遂げた。