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エネイブル、凱旋門賞に向け英G3セプテンバーSを盤石の勝利

2020年09月06日 12:28

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 現役最強牝馬エネイブルが現地5日に英ケンプトン競馬場で行われたG3セプテンバーステークス(3歳以上、オールウェザー12ハロン)に出走。直線の残り2ハロンから末脚を伸ばし、2着に7馬身差をつけて楽勝した。

 単勝1.07倍の圧倒的支持を受けたエネイブルだが、ゲートを煽るように出て最後方からレースに入る。しかし、すぐに体勢を立て直すと難なく先頭を奪って相手の5頭をリードし、残り2ハロンあたりでL.デットーリ騎手がゴーサイン。2番手追走の4番人気カーステンボッシュを突き放した。2番人気のプリンスオブアランは3番手からカーステンボッシュを捕らえ切れず、さらにアタマ差の3着に終わった。

 エネイブルは通算13度目の重賞制覇。セプテンバーSは脚部不安で始動が遅れた2018年以来の2勝目となった。

 デットーリ騎手は『ITV Racing』の取材に対して「全ての道がロンシャンに続いているんだ。彼女は気分が良さそうだった」「彼女が全て自分でやったから少し単調だったけど、すごく良かったよ」「我々は仕事をしにきた。ストライドが良く伸びたし、競走にならなかった」「まだ夢の途中さ」と凱旋門賞を意識しながら振り返った。

 また、J.ゴスデン調教師はエネイブルに10日ほど楽をさせてから凱旋門賞へ向けて仕上げていくとした上で「彼女はより賢くなった。6歳の牝馬は3歳の若駒とは違う。彼女はたくましくなり、精神的に強くなった。偉大なテニス選手がセットカウント2対2で第5セットを迎えれば、勝利に必要なものは精神力を置いて他にない」とエネイブルの精神力を強調。

「彼女は誰が相手であろうと最後まで戦い抜く。それは自分との戦いということさ。我々はオークス馬(ラブ)を十二分にリスペクトしているし、彼女には(3歳時の)エネイブルがそうだったように斤量の恩恵がある」「皆は稍重(Good to Soft)の馬場状態で見たいだろう。底なし状態は望まないだろうが、(パリロンシャン競馬場は)セーヌ川の隣で、我々は秋に戦うのだからね」と、最大の脅威と目されるラブに敬意を払いつつ、厳しいコンディションも想定して経験値に勝機を求めていた。