香港スプリントの覇者ビートザクロック、靭帯を痛めて現役引退
2020年11月11日 11:03
香港スプリント制覇やセンテナリースプリントカップ連覇などハイレベルな香港の短距離路線でG1レースを通算4勝し、昨季は最優秀スプリンターにも選出されたビートザクロックが現役を引退した。地元紙の『サウスチャイナモーニングポスト』(電子版)が現地9日付けで報じている。
ビートザクロックは2月のクイーンズシルバージュビリーカップ(5着)を最後に実戦から遠ざかり、J.サイズ調教師が辛抱強く復帰のタイミングを計ってきたものの、同馬がかつてのような反応を見せないことから検査をしたところ、靭帯に異常が見つかった。
サイズ師は「これ以上、彼を傷つけたくないということに尽きる。徐々に(靭帯が)すり減り、裂けていき、この馬を傷つけたくないという段階まで来た。これ以上、彼を走らせることはない」と、決断に至った心情を明かしている。
ビートザクロックは引退までに通算25戦10勝、5000万香港ドル(約6億8000万円)を超える賞金を獲得。今後は生まれ故郷の豪州に帰り、ライバルだったミスタースタニングや香港で一時代を築いたサイレントウィットネス、デザインズオンロームらもいる功労馬繋養施設のリビングレジェンズで余生を送るという。