英G1ジュライカップ（3歳以上、芝6ハロン）が現地10日にニューマーケット競馬場で行われ、後方3番手付近で中間点を通過した2番人気のスターマンが、スタンド側のラチ近くから馬群をこじ開けるように進出すると、ゴール前の上り坂で1馬身1/4差抜け出した。

　スターマンは後方から進路を探しながら徐々に馬場の中央方向へ。すると、スターマンの前方から抜け出す構えの1番人気ドラゴンシンボルを目標に、馬場の中央付近で先行していた4番人気オクステッドが馬体を併せに接近。スターマンは進路を失いかけたが、鞍上が瞬時の判断でオクステッドの反対へ切り替えて一気に抜け出し、ドラゴンシンボルがオクステッドとの2着争いを短アタマ差で制した。

　スターマンは今季初戦のG2デュークオブヨークステークスで重賞初制覇。G1コモンウェルスカップ2着のドラゴンシンボル、G1キングズスタンドステークス勝ちのオクステッドら英ロイヤルアスコット開催の上位馬を退け、2か月ぶりの実戦となった今回で管理するE.ウォーカー調教師ともども初のG1勝ちを果たした。通算成績は6戦5勝。

　ウォーカー師は「素晴らしいよ。時間を要したが勝たないよりましさ」「彼にはG1を勝ってほしいと願っていたし、我々は彼が世代を代表するスプリンターになればと夢見ている」と大きな期待を明かし、次なる目標にG1モーリスドゲスト賞（8月8日）とG1スプリントカップ（9月4日）を挙げた。