パイルドライヴァーの次戦はサウジCか、ミューア師が海外遠征に自信を深める
2021年12月15日 10:09
パイルドライヴァーをC.グラシック調教師と共同で管理するW.ミューア調教師が、香港ヴァーズでの2着を「誇らしい」と評価。サウジアラビアやドバイ遠征を今後の目標に据えたことを明らかにしている。
4歳のパイルドライヴァーにとって香港ヴァーズは初の海外遠征だったのに対し、1馬身差の勝者グローリーヴェイズはこのレース2勝目。前年の覇者モーグルを含む8頭の中で唯一の英国調教馬であるパイルドライヴァーは終盤までベストを尽くした。
最終コーナーのあたりではエベイラが脅威に見えていたと振り返るミューア師。「我々は流れを追うのに凄く見づらい位置にいてね。それというのも、我々は現地にいたのだけど、コロナ対策の制限下で所定のエリアにしかいられなかったんだ。外からもう1頭の馬(グローリーヴェイズ)が来ているのは見えなくて、残り1ハロンでは『やった!』と思ったんだ」「そうしたら、あの馬に先を越された。『ちくしょう、やられた!』となるところだけど、後になって本当によくやってくれたと感じるものさ」と結果には満足しているという。
「勝ち馬は今年のG1でラヴズオンリーユーの2着がある。2019年にはこのレースを勝ち、トラックレコード(※レースレコード)を更新した」「彼は紛れもなく強い馬だから1番人気だったのさ」とグローリーヴェイズに敗れたことにも納得している。
そして「海外で初めてのレースがベストとはならないものだが、彼の走りは素晴らしかった」「彼の空輸が上手く行ったことは分かっていたけど、飼い葉食いなどどう過ごすかまでは分からない。しかし、彼はそれら全てに対応した」と、様々な制限のある環境下で見せ場を作ったことは、ミューア師に海外遠征でのさらなる成功につながる希望をもたらしたようだ。
「また頑張ればいいさ。次にどこでレースするか楽しみだよ」と前向きなミューア師。パイルドライヴァーは冬場も稼働し、サウジアラビアからドバイへ転戦することが濃厚とプランを明かした。「もし次がサウジカップとなっても彼はこなすし、2か月の時間がある」「リフレッシュするには十分だから彼にはピッタリなはずだよ。その後は(ドバイ)シーマクラシックが大目標だろうね」「帰国したら少し休んで、凱旋門賞を目指してキングジョージかジャドモント(英インターナショナルステークス)の一方に備えるとするよ」と意欲的だ。