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英G1クイーンエリザベス2世Sは伏兵ベイサイドボーイが波乱呼ぶ、インスパイラルは出遅れて不発

2022年10月16日 10:18

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 現地15日に英アスコット競馬場で9頭により争われたG1クイーンエリザベス2世ステークス(3歳以上、芝8ハロン)は、7番人気の伏兵ベイサイドボーイが最後方から豪快に追い込みを決め、2着の2番人気モダンゲームズに1馬身1/4差をつけて波乱を呼んだ。

 1番人気のインスパイラルが発馬に失敗し、ベイサイドボーイとともに最後方を追走。前方では4番人気のジャドゥーミが馬場の中央でマイペースの逃げを打ち、3番手から食い下がるモダンゲームズをしのぐ展開となるも、ベイサイドボーイが残り1ハロン標識で両馬を射程圏に入れて並ぶ間もなく抜き去った。

 ジャドゥーミは最後にモダンゲームズに捕まって短アタマ差の3着、インスパイラルはベイサイドボーイと反対の外ラチ側から追撃態勢を取るも反応できず、勝ち馬から約5馬身差の6着に終わった。

 ニューベイ産駒の3歳牡馬ベイサイドボーイは昨年9月のG2シャンペンステークス以来となる2度目の重賞勝ちでG1初制覇。シャンペンS後はデューハーストステークス、フューチュリティトロフィーと2歳G1を連戦してともに3着に敗れ、今年は仏2000ギニーで始動するもモダンゲームズの13着、続くセントジェームズパレスステークスでも7着に完敗するなど存在感を失っていた。

 R.ヴェリアン調教師は「トム(マーカンド騎手)が上手く乗ってくれた。ゆったりした流れで中盤まで彼に流れが向いていないと思っていたからね。(先頭争いの)2頭と一緒の位置にいた(2頭出しで5着の)エルドラマに気を取られていたんだ」と、予期せぬ激走に驚きの心中を明かしている。

 なお、思わぬ凡走に終わったインスパイラルのL.デットーリ騎手は「彼女が(ゲートから)出ていこうとしなかった」「初めてのことで理由は分からない」「馬はマシーンではないし、時に力を発揮できないこともあるさ」とコメント。T.ゴスデン調教師は来年もインスパイラルの現役続行を望むものの、オーナーとの話し合い次第としている。

 また、2着のモダンゲームズについてC.アップルビー調教師はブリーダーズカップ遠征を明言。3着のジャドゥーミもE.クリスフォード調教師がBC遠征を示唆している。