ディープ産駒オーギュストロダンが英2歳G1フューチュリティTを完勝、オブライエン師は11勝目
2022年10月23日 08:33
英ダービーをはじめ来春のクラシック戦線を占う2歳G1フューチュリティトロフィー(セン馬不可、芝8ハロン)は、1番人気に推されたディープインパクト産駒のオーギュストロダンが残り1ハロンから抜け出し、2着の2番人気エピクテトスに3馬身1/2差をつけて完勝した。
レースはスタンド側のラチ沿いに3頭、反対側のラチ沿いに5頭に分かれて進み、オーギュストロダンは僚馬ソルトレークシティ(4番人気タイ)を行かせてスタンド側の3番手を追走。先行する反対側を見ながら進出すると残り2ハロンで先頭をうかがう。
そこへ馬場を横切りながら3番人気のホロウェイボーイが接近してきたものの、並ぶ隙を与えずに突き抜けた。2頭の後ろで進路を迷ったエピクテトスが2着を確保し、さらに1馬身3/4差の3着にホロウェイボーイが入線した。
オーギュストロダンは7月の初勝利から3連勝でG1初制覇。重賞は前走のG2チャンピオンズジュベナイルステークスに続く2勝目で通算4戦3勝とし、A.オブライエン調教師に単独最多となるフューチュリティトロフィーの11勝目を贈った。また、ディープインパクト産駒のフューチュリティトロフィー制覇は、レーシングポストトロフィーの名称で行われていた2017年(サクソンウォリアー)に続く2度目となった。
馬主関係者との話し合いで不良馬場ならオーギュストロダンを走らせないつもりだったというオブライエン師は「第1レースに乗ったライアン(ムーア騎手)が不良ではなく重馬場というから、歩いてみたら不良ではないと感じた。フランスのそれと比較して確かに違った」「彼に機会を与える価値があると思ったんだ。負担になることなく、来年の糧になるだろうとね。理想的ではないかもしれないが良かったよ」と内容を評価した。
この結果を受けて大手ブックメーカーの『コーラル』は、英2000ギニーにおける前売りオッズを6倍、英ダービーでは4倍でそれぞれ1番人気に設定した。
オブライエン師は「彼を英2000ギニーから始動させても問題ないのではないかな。能力が高いしニューマーケットの良馬場が初戦というのは合うだろう」「彼はちょっとしたもので先々が楽しみだよ。呼吸はクリアだし気性が良くて好馬体、頭も良くて持つべきものを全て備えている」とオーギュストロダンの素質を絶賛している。