アルカンジェロはBCクラシックを断念、このまま引退して種牡馬入りへ
2023年11月01日 14:56
3歳世代の最強馬としてブリーダーズカップクラシックの優勝候補に挙げられていたアルカンジェロが出走を断念することになり、J.アントヌッチ調教師によって現地10月31日に発表された。
アルカンジェロは出走に向けてサンタアニタパーク競馬場入りするも、左後肢の不安で29日と30日に馬場入りを控えていた。アントヌッチ師は出走回避の可能性を「非常に低い」としていたが、31日になっても回復せず獣医師団の診断を仰いだ上で決定が下された。
ブリーダーズカップはX(旧ツイッター)の公式アカウントにアントヌッチ師のインタビューを投稿。その中でアントヌッチ師は「今週ずっと相談し合い、彼の左後肢の蹄鉄を外していたけど、完全には回復していない。時間切れね」「我々は初めから何があっても馬を最優先にすると話し合ってきたの」と断念の理由を語っている。
なお、米競馬メディア『Daily Racing Form』によると、アルカンジェロを所有するブルーローズファームのJ.エバート氏は、このまま引退させて種牡馬にする意向。アルカンジェロの引退後については、2週前にレーンズエンドファームでの種牡馬入りが発表されていた。
今年のBCクラシックは出走予定だった有力馬に直前での異変が相次ぎ、10月29日にケンタッキーダービー馬のメイジが熱発により回避。28日にはゴーロケットライドが調教中に重度の骨折を負って生命の危機に瀕しており、アルカンジェロで3頭目の回避となった。
なお、31日にはBCダートマイルの有力馬だったプラクティカルムーブが調教後に急死。BC獣医師団によると心臓の疾患が原因と見られている。プラクティカルムーブは主催者想定のモーニングラインで、前年の覇者コディーズウィッシュに次ぐ2番人気とされていた。