カナダのエマジェーン・ウィルソン騎手（42）が11日、ウッドバイン競馬場の4Rをパーフェクトレディービーで制し、「女性騎手の史上最多獲得賞金」を更新した。

「デイリーレーシングフォーム」電子版によると、女性騎手のこれまでの最多獲得賞金はジュリー・クローン元騎手（60）の9012万6584ドル。同騎手は1981年から2004年までに2万1412回騎乗し、3704勝を挙げている。ウィルソン騎手は1万4300回に騎乗し、1903勝。獲得賞金は9015万2742ドルになり、クローン元騎手の数字を抜いた。

「サラブレッドデイリーニュース」電子版は記録を更新されたジュリー・クローン元騎手のコメントを伝えており、クローン元騎手は「彼女は素晴らしい女性騎手ですが、私に言わせると、彼女は素晴らしい騎手です。それだけです」とたたえている。それに対し、エマジェーン・ウィルソン騎手も「ジュリーは私を本当に応援してくれました。今年、記録を破る可能性があるとわかって、彼女は何度もメッセージを送ってくれて、サポートしてくれました。彼女とこの記録を共有できることは本当に光栄です」と感謝と尊敬の気持ちを伝えている。

　エマジェーン・ウィルソン騎手はカナダ・オンタリオ州の出身。05年度に北米の年度表彰「エクリプス賞」、カナダの年度表彰「ソヴリン賞」の最優秀見習い騎手賞を受賞し、07年には「カナダ版ダービー」とされるクイーンズプレート（現キングズプレート）を女性騎手として初めて制した。英国のシャーガーCや香港のインターナショナルジョッキーズチャレンジにも参加し、16年には日本のワールドオールスタージョッキーズにも参加している。

出典：日刊スポーツ