【BCディスタフ】武豊騎手「どこまで強くなるのか…」7連勝オーサムリザルトで米G1初Vへ
2024年10月29日 12:45
日本の次は米国で! レジェンド武豊騎手(55)が念願の米G1初制覇に挑む。今週11月2日(日本時間同3日未明)のBCディスタフ(G1、ダート1800メートル)に7戦全勝のオーサムリザルト(牝4、池江)で挑む。先週27日の天皇賞・秋(ドウデュース)でJRA・G1・82勝目を挙げたばかりの名手が、幼なじみの池江泰寿調教師(55)とともに、かつて修業したカリフォルニアで海外G1・10勝目を狙う。
◇ ◇ ◇
幾多の名馬を駆ってきたレジェンドでさえ、その未来には想像がつかない。
武豊騎手「まだ負けてないし、1走ずつ強さを増している感じがする。どこまで強くなるのか…」
7戦無敗のオーサムリザルトと挑むのは、米国の祭典BCだ。自身にとって19年以来5年ぶりの参戦。55歳も心を弾ませる。
武豊騎手「毎年行きたいと思う。2日間でG1(計14戦)が立て続けに行われて華やか。国際色もあるし、アメリカらしいスポーツイベント。欧州の騎手や馬も来るし、雰囲気が面白い」
前走のJpn3ブリーダーズGCでは5馬身差の圧勝をおさめた。右回りの門別2000メートルから左回りのデルマー1800メートルへ。条件はむしろ好転するとみている。
武豊騎手「右回りは上手ではない。今回も小回り(1周約1600メートル)だから右回りだと嫌だったけど、左回りは上手に回っていくので」
ともに頂点へ挑む池江師とは、同学年の幼なじみでもある。互いに騎手の父を持ち、少年時代から白熱した競馬談義をかわしていたという。10歳で同じ乗馬クラブへ。やがて道は分かれたが、若かりし頃から海外での活躍を夢見て、米国で修業した共通点もある。12年には手を携えてトレイルブレイザーでBCターフ(4着)に挑戦した。
武豊騎手「俺も西海岸で(00年に長期滞在で)乗っていて、彼も西海岸で(96年にN・ドライスデール厩舎で)勉強していた。それが、こうやって互いにコンビを組んでトライできる。トレイルブレイザーも惜しかったけどね」
トレーナーも身を奮い立たせる。
池江師「特別な思いがある。一緒に乗馬を始めて、僕は体が大きくなって騎手にはなれなかったけど、志は同じ。前回(12年)は大きなチャレンジという感じやったけど、今回は勝ちに行く」
かつてカリフォルニアで腕を磨いた2人。互いにまだ米G1制覇は成し遂げていない。計り知れぬ可能性を秘めた4歳牝馬とともに、その名の通り「すばらしい結果」を追い求める。【太田尚樹】