調教師が騎手を名指しで非難も「処分は行わない」 プリークネスSの接触について州委員会が発表
2025年05月24日 16:56

米3冠競走の2冠目、プリークネスSの最後の直線で起こった馬同士の接触について、メリーランド州競馬委員会は23日、ジョッキーに対する処分は行わないと発表した。公式ホームページには3名の裁決委員の連名で、「映像を確認し、関係する騎手と話した結果、我々は第150回プリークネスSの4着ゴールオリエンテッドのファビアン・プラ騎手と1着ジャーナリズムのウンベルト・リスポリ騎手に対し、処分を行わないことを全会一致で決定しました」という文書が掲載されている。
現地時間17日に行われたプリークネスSは、ケンタッキーダービー2着から臨んだジャーナリズムが人気に応えて勝利。ただ、直線で外のゴールオリエンテッド、内のクレバーアゲインと激しく接触。「ブラッドホース」電子版によると、最下位9着に沈んだクレバーアゲインのスティーブ・アスムッセン調教師は無謀な騎乗をしたとして、「借り物のラバのように乗るのはやめろ」とリスポリ騎手を名指しで厳しく非難している。
「サラブレッドデイリーニュース」電子版は、リスポリ騎手の反応を紹介。同騎手はさまざまな非難の声が届いていることを認めた上で、当時の状況を詳細に説明。「物議を醸したことはわかっています。多くの人が私のせいだと言い、ファビアン(プラ)のせいだと言っています。外に出すべきだったと言う人もいるし、中を突いて正解だったと言う人もいます」「私は無謀な騎乗をする騎手ではありません。妻と2人の子どもがいます。死にたくないし、誰かが死ぬのもみたくありません」「ファビアン(プラ)と私は友人ですが、トラック(コース)の上では勝負服を着ています。そこに友情はありません。彼が締めてきた? はい、そうです。私はそこにいた? はい、そうです。そこに進路がありました。私は自分の騎乗馬を危険にさらすような騎乗はしません」「月曜日(26日)にカリフォルニアで騎乗するので彼と会って話すつもりですが、お互いに話した内容はソーシャルメディアに載りません。カメラもありません。これはレースに勝つためにベストを尽くそうとしている2人のプロ騎手同士の話です。彼と私の会話です。私たちはグッドフレンズです。15年以上の知り合いです」「誰も転倒しなかったことが幸いでした。調教師もオーナーも喜んでいました。競馬ではこういうことが起こります」とコメントしている。