ウィンクスとブラックキャビア、豪州競馬殿堂の「レジェンド」に昇格
2025年06月25日 12:47

豪州競馬界で数々の記録を打ち立てた名牝ウィンクスとブラックキャビアが、競馬殿堂において「レジェンド」の称号を得ることが現地24日に決定。豪州競馬の総合情報サイト『racingaustralia.horse』で発表された。記念式典は2024/2025シーズンの年度表彰が発表となる8月31日にブリスベンで行われる。
ウィンクスは現役時代にコックスプレートをはじめジョージライダーステークス、チッピングノートンステークスをそれぞれ4連覇するなど、歴代最多となるG1レース25勝を含む33連勝や通算獲得賞金を記録。4シーズン連続の年度代表馬に選ばれるなど数々の伝説を残し、2017年には殿堂入りしていた。
スプリント路線を主戦場としたブラックキャビアはデビューから25連勝で無敗のまま引退。英国のロイヤルアスコット開催にも遠征してダイアモンドジュビリーステークス(現・キングチャールズ3世ステークス)も制すなど、G1レース15勝を含む連勝記録はウィンクスに更新されるまで豪州最多だった。同馬は2013年に殿堂入りを果たしている。
豪州競馬殿堂のチェアマンを務めるJ.スコット氏は「我々が目撃した2頭のチャンピオン牝馬のうち、どちらが最も偉大かという議論が何年も続いてきたが、確かなのは、彼女たちの功績がスポーツの枠をはるかに超えているということだ」「豪州競馬殿堂で2頭が“レジェンド”の称号を受けるのは、私たちがこれまで見てきた、そしてこれからも見ることができるであろう最高の2頭として、その名声にふさわしい」と決定の理由を述べている。
ウィンクスを管理したC.ウォーラー調教師は今回の決定を受けて「私はいつもウィンクスの意志と、仕事やレースに取り組むシンプルなやり方を尊重していた。彼女は余計な手間を必要としなかった。ウィンクスについて話す時は、彼女に対する究極の尊敬の念しか湧かない。彼女はレジェンドの地位へ昇格するのにふさわしい」とコメント。
また、この度の競馬殿堂入りが決定し、ブラックキャビアとともに8月31日の式典に招待されたP.ムーディー調教師は「ブラックキャビアは私の人生を変えた。私は今でも毎日、彼女のことを考えている。ロイヤルアスコットの時期になると、またあの素晴らしい思い出が蘇るんだ」と、あらためて特別な存在であることを表現している。