愛チャンピオンSのシンエンペラーは6着、快勝のドラクロワはこのまま種牡馬入りも
2025年09月14日 11:59
G1アイリッシュチャンピオンステークス(3歳以上、芝10ハロン)が現地13日にレパーズタウン競馬場で日本のシンエンペラーを含む8頭により争われ、単勝1.9倍の人気を集めたドラクロワが道中5、6番手から直線早々に抜け出すと、追撃する2番人気アンマートを3/4馬身差に退けた。
レースはドラクロワのペースメーカーを担う最低人気のマウントキリマンジャロが逃げ、3馬身ほど開けた2番手に6番人気のロイヤルチャンピオン、その後ろで3番人気のシンエンペラーと7番人気ホタツェルが並走。さらに5番人気のザーランとドラクロワ、これを前に見ながらアンマートと4番人気のホワイトバーチが最後列を固めて中間点を通過した。
最終コーナーで早くも鞍上の腕が動きはじめたマウントキリマンジャロを集団が直線入口で飲み込むと、それを合図としたかのようにドラクロワが一気にスパート。残り2ハロン標識の手前から抜け出す。これにアンマートが応じ、ロイヤルチャンピオンやホワイトバーチも食い下がったが、ドラクロワの脚勢は衰えず1馬身ほどのリードを最後まで守り切った。
ロイヤルチャンピオンが粘り込んでさらに2馬身1/4差の3着。シンエンペラーはドラクロワがスパートしたタイミングで馬群の後方に追いやられ、そのまま挽回もできず6着に沈んだ。
A.オブライエン調教師が管理する父ドバウィ、母テピンの超良血ドラクロワは、7月のエクリプスステークスに続く2度目のG1制覇。前走の英インターナショナルステークスではオンブズマンに完敗したが、ライバル不在の今回は貫禄を示す形となった。
愛チャンピオンSを通算13勝目としたオブライエン師は、英競馬メディア『attheraces.com』などに「彼の加速はちょっとしたものさ。彼はサンダウン(エクリプスS)で同じことをした、彼はとてもクイックだ」「サンダウンで彼がしたことはめずらしく、あのようにする馬にはお目にかかれないよ。私は見たことがないし、彼は今日またやってのけたんだ」とドラクロワの瞬発力を絶賛した。
なお、オブライエン師はドラクロワの今後についてマイルを含むあらゆる選択肢があるとする一方、今回がラストランかという問いに対して「その可能性はある。彼がどれほど重要かなど言うまでもない」と種牡馬価値に言及。オーナーたちの決定次第としている。
(人気は日本発売分)
