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NYRA経営陣と騎手会の衝突で打ち切りのアケダクト開催、4日に代替開催が決定

2025年12月03日 11:20

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 ニューヨーク競馬協会(NYRA)の運営に不満を持つ騎手会との衝突により、第1レース終了後に打ち切りとなった11月30日のアケダクト競馬場の開催が、12月4日に残り8レースを代替開催することで解決。米競馬メディア『drf.com』などが経緯を報じている。

 報道によると、ニューヨークの騎手会を率いるK.カームーシュ騎手の主張として、NYRA経営陣は過去1年以上にわたり、自分たちに敬意を欠いていると感じさせる事例がいくつかあったとのこと。30日には後検量の手順について懸念を示した職員に対して経営陣が帰宅を命じる問題が生じた。その職員は本来の職務とは異なる業務を任されて不案内だった面があるという。

 カームーシュ騎手は「彼らは彼に本来やるべき以上のことをさせており、彼らは不安を伝えた彼を帰宅させた。そして今度はレースを成立させるために別の人物を代わりに置こうとしている。彼らは自分たちが何をしているのか分かっておらず、事態は悪化するばかりだ」と、それまで抱えてきた不満が限界に達したと表現している。

 カームーシュ騎手は昨年12月にNYRAがバレットに正規雇用の地位を与えなかった件や、今年4月に運営側が騎手の家族によるジョッキールームへの立ち入りを禁止する決定を下した件なども、経営陣と騎手たちの間に溝を生じさせている要因の例として挙げた。また、従来の検量係が今年初めに辞任したことにも言及している。

 こうした問題を受けてNYRA経営陣は現地1日にカームーシュ騎手やJ.ヴェラスケス騎手、J.カステリャーノ騎手、F.プラ騎手らと会合を持ち、「生産的」な話し合いにより4日のレース再開で合意したことを発表した。

 なお、この騒動により管理馬2頭の出走機会を失ったD.ガーガン調教師は「キャンセルせず月曜日(1日)に話し合い、解決策を見つけられなかったのは本当に残念だ」「いくつかのことは全く理解できない。子どもじみている。まるで問題にするようなことではない。天候や馬場状態のせいで競馬を中止にするというのは解る。経営陣が騎手とうまくやれないからといって競馬が中止になるなんてことはあるか」と不満を露わにしている。