名牝マジカルが引退、BCへの遠征直前に熱発
2019年10月29日 10:55
G1英チャンピオンステークスなどを制した名牝マジカルが、ブリーダーズカップフィリー&メアターフへ向かう遠征の直前に現役引退となった。
マジカルは現地11月2日に行われるBCフィリー&メアターフを引退レースに決めていたが、28日の調教後に熱発。陣営はこれを受けてこの日の輸送を断念するとともに、マジカルの引退を決めた。
A.オブライエン調教師は「今朝の調教から15分ほど後にマジカルの体温がわずかに上がっていた。出発の15分前のことだ。この状況で検疫が伴う遠征というリスクは冒したくなかった。特に長いシーズン後の長旅はね」と話している。
ガリレオ産駒の4歳牝馬マジカルは、昨秋のG1英チャンピオンズフィリーズ&メアズステークスでG1初制覇。続くBCターフで凱旋門賞2連覇の女傑エネイブルから3/4馬身差の2着に食い下がった。
今年は4月から始動し、3連勝で5月末の愛G1タタソールズゴールドカップを圧勝。その後8月のヨークシャーオークスまでG1ばかりを3戦連続2着と好走すると、9月のG1アイリッシュチャンピオンステークスでは日本から参戦したディアドラらを下して快勝。続くG1凱旋門賞こそ5着だったが、10月19日の英チャンピオンSでは再びディアドラを破って4度目のG1制覇を果たした。通算成績は21戦9勝(重賞8勝)。繁殖入りする来年はノーネイネヴァーとの交配が予定されている。