ブリーダーズカップマイル(G1)
2023年11月5日 (日) 05:30[現地時間 2023年11月4日 (土) 13:30]
アメリカ サンタアニタパーク競馬場
芝左1600m
負担重量:4歳以上=57kg 北半球産3歳=牡・セン馬56kg、牝馬54.5kg 南半球産3歳=牡・セン馬54.5kg、牝馬53kg
賞金総額:200万米ドル(約3億円)
1着賞金:104万米ドル(約1億5600万円)
※1米ドル=150円で換算
1984年のブリーダーズカップ(BC)創設時から施行され、BCにおける芝のレースをターフとともにけん引してきたが、アメリカ調教馬(21勝)が欧州勢(18勝)に対して互角以上の戦績を残し、牝馬の活躍も目立っている点が異なる。
1984年の第1回BCマイルを制したのは英国の牝馬ロイヤルヒロインで、フランスの牝馬ミエスクは1987年と1988年にBC開催史上初の連覇を達成。ミエスクの4馬身差(1988年)はBCマイルの最大着差記録になっているだけでなく、孫の代に当たるミエスクズアプルーヴァル(2006年)とひ孫の日本産馬カラコンティ(2014年)もBCマイルを制覇と、このレースに偉大な足跡を残した。
また、フランスの牝馬ゴルディコヴァは2008年から2010年にかけてBC開催唯一の3連覇を達成。これを象徴的な例として、ミエスクの他に地元・アメリカのルアー(1992、1993年)とワイズダン(2012、2013年)が連覇を果たすなど、マイルはBC開催で最も連覇が多いレースとなっている。アメリカのダホスも1996年と1998年に計2勝した。ワイズダンはダートが中心のアメリカにおいて、エクリプス賞年度代表馬と最優秀古牡馬、最優秀芝牡馬の3部門を2年連続受賞という快挙も成し遂げている。
上記の偉業に劣らぬ劇的なレースとして語り草となっているのが1990年(ロイヤルアカデミー)で、伝説の名手L.ピゴットが引退から5年の紆余曲折を経て現役復帰後、わずか12日で勝利を手にした。2020年は補欠から繰り上がり出走のオーダーオブオーストラリアが優勝し、BCマイル記録となる74.20倍の単勝配当で波乱を呼んでいる。
最速の勝ち時計は2016年のツーリストによる1分31秒71(サンタアニタパーク競馬場)。騎手の最多勝利はO.ペリエとJ.ヴェラスケスの各3勝、調教師はF.ヘッドの3勝で、ヘッド師はミエスクの鞍上としても2勝している。
日本調教馬は2021年にヴァンドギャルドが初遠征したものの、スタート直後に受けた不利の影響が大きく12着に終わった。