昨年のBCマイルを鮮やかな末脚で制したモダンゲームズの妹が、引退した兄の後を受けて兄妹制覇を狙う。ドバウィ産駒の兄はBCジュベナイルターフをはじめ、仏2000ギニー、ウッドバインマイル、そしてロッキンジSと2歳から4歳までに4か国でG1レース5勝の名マイラーだったが、父がエクシードアンドエクセルに変わったモージも3歳でG1レース2勝。偉大な兄を追うように実績を築いてきた。

とりわけタヒーラをねじ伏せた英1000ギニーは語り草となるような名勝負。先行策から残り2ハロンで先頭をうかがうと、追撃してきたタヒーラと抜きつ抜かれつの一騎打ちを展開し、最後に1/2馬身差で競り勝った。今年の欧州G1戦線ではキングジョージ6世＆クイーンエリザベスSのフクムとウエストオーバーによる死闘もあったが、それに勝るとも劣らない鮮烈な走りで勝負根性を証明した。

その後はロイヤルアスコット開催のコロネーションSを予定していたが、気道の感染症により休養。目標を置かず立て直しに専念し、10月14日にキーンランド競馬場のクイーンエリザベス2世チャレンジCで5か月ぶりに復帰すると、初の9ハロンもあって最後は一杯になりながらG1連勝とした。前走でアメリカのレースを経験し、今回は叩き2戦目でベストのマイル戦。前進必至だろう。